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5年1億8500万ドルの投手には「球団初のサイ・ヤング賞」の期待もかかる。各球団最初の受賞者は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェイコブ・デグローム Aug 7, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、サンディ・アルカンタラ(マイアミ・マーリンズ)は、サイ・ヤング賞に選ばれた。アルカンタラだけでなく、マーリンズにとっても初の受賞だ。それまで、サイ・ヤング賞に選出されたマーリンズの投手はいなかった。

 マーリンズに続き、来シーズンは、テキサス・レンジャーズがそうなってもおかしくない。

 今オフ、レンジャーズは、ジェイコブ・デグロームと5年と1億8500万ドルの契約を交わした。今シーズンまでニューヨーク・メッツにいたデグロームは、2018~19年にサイ・ヤング賞を受賞している。

 もちろん、今シーズン、31歳にしてブレイクしたマーティン・ペレスや、昨オフに4年5600万ドルで入団したジョン・グレイをはじめ、誰が受賞しても球団初になる。だが、現時点で最も可能性が高いのは、デグロームだろう。その力量は、今回の契約からも窺える。ちなみに、ペレスもFAになったが、年俸1965万ドルのクオリファイング・オファーを受け入れた。

 ちなみに、レンジャーズの他に、サイ・ヤング賞の受賞者が皆無なのは、コロラド・ロッキーズだけだ。こちらは、高地のデンバーから移転しない限り、受賞する投手は永遠に現れないかもしれない。

 各球団最初の受賞者は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 ランディ・ジョンソンは、1995年と1999年に、シアトル・マリナーズとアリゾナ・ダイヤモンドバックスで、それぞれ、球団初の受賞者となっている。

 1999年のランディのシーズン年齢(6月30日時点)は、35歳だった。来シーズンのデグロームと同じだ。その前のオフにFAとなり、大型契約で迎えられたことも共通する。1998年のオフに、ダイヤモンドバックスと4年5240万ドルの契約を交わした。

 1999年から2002年まで――35歳から38歳まで――ランディは、4年続けてサイ・ヤング賞を受賞している。2001年には、球団初のワールドシリーズ優勝の立役者の一人にもなった。レンジャーズは、これまで、ワールドシリーズで優勝したことがない。

 なお、2019年の時点における、各球団最後のサイ・ヤング賞については、こちらで書いた。

「各球団最後のMVPとサイ・ヤング賞。マリナーズはイチローとキング。一方の受賞者がまだ誰もいない球団も」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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