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セ6球団「各ポジション最後のゴールデン・グラブ」。横浜DeNAは今世紀の受賞者なしが4ポジション

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホセ・ロペス March 18, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 今年、セ・リーグのゴールデン・グラブは、5球団の選手が受賞した。過去2年と同じく、横浜DeNAベイスターズの選手は、一人も選ばれなかった。横浜DeNAで最後にゴールデン・グラブを受賞したのは、2019年のホセ・ロペス(一塁手)だ。

 セ・リーグの各球団における、各ポジション最後のゴールデン・グラブ受賞者は、以下のとおり。

筆者作成
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 横浜DeNAでゴールデン・グラブを受賞した投手は、1972~85年のダイヤモンドグラブを含め、まだ誰もいない。捕手と二塁手と遊撃手も、今世紀に入ってからは皆無。3ポジションとも、横浜ベイスターズ時代の1998年に、谷繁元信(捕手)、ロバート・ローズ(二塁手)、石井琢朗(遊撃手)が受賞したのが最後だ。外野を1ポジションとして数えると、横浜DeNAは、今世紀の受賞者なしが7ポジション中4ポジションということになる。

 この他に、セ・リーグ各球団の各ポジションで、今世紀の受賞者がいないのは、広島東洋カープの三塁手だけだ。こちらは、1996年の江藤智を最後に途絶えている。

 ちなみに、1998年の横浜は、駒田徳広(一塁手)と進藤達哉(三塁手)も選出され、受賞者は5人を数えた。1球団の選手が内野4ポジションのゴールデン・グラブを独占したのは、パ・リーグが3度、セ・リーグは1998年の横浜しかない。それらについては、「ゴールデン・グラブの「内野独占」は4度。1992年の西武はベストナインの内野も制覇」で書いた。

 ここ3年に横浜DeNAでプレーした選手のなかで、得票数からすると、ゴールデン・グラブに最も近かったのは、今年の今永翔太だ。受賞した広島東洋の森下暢仁との差は、10票未満。森下の92票に対し、今永は83票を得た。

 なお、二塁手のゴールデン・グラブは、広島東洋の菊池涼介が10年続けて受賞していることもあり、他の5球団でそれぞれ最後に受賞した二塁手は、いずれもすでに選手生活を終えている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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