大谷翔平とアーロン・ジャッジもそうなるのか。10ポイント未満の差でMVPを受賞した選手と逃した選手
ア・リーグMVPのファイナリストには、ヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が名を連ねている。ちなみに、現在、ジャッジはFAだ。
すでに、投票は終わっている。アルバレスの3位は、まず間違いない。MVPは、ジャッジと大谷のどちらかが手にするか、あるいは、2人揃って受賞するはずだ。
複数の選手による同時受賞は、過去に1度だけ起きている。1979年のナ・リーグがそうだ。セントルイス・カーディナルスのキース・ヘルナンデスとピッツバーグ・パイレーツのウィリー・スタージェルが、どちらも216ポイントを得て、MVPを分け合った。
また、受賞者と2位の差が10ポイント未満だったことは、見落としがなければ、1938年以降に12度を数える(1979年のナ・リーグは含めていない)。1938年から、各順位票のポイントは、現在のような、1位票が14ポイント、2位票~10位票は9ポイント~1ポイントとなった(投票者の人数は変更あり)。2位票以降は、順位+ポイント=11。例えば、5位票は6ポイントなので、5+6=11だ。
12度のうち、1944年は、両リーグとも10ポイント未満の差だった。ア・リーグは、デトロイト・タイガースの2投手、ハル・ニューハウザーとディジー・トラウトが、236ポイントと232ポイントを得た。
チームメイトがトップ2を占め、ポイントの差が二桁に達しなかったことは、それ以外にも3度ある。ニューヨーク・ヤンキースで右中間コンビを組んだロジャー・マリスとミッキー・マントルは、1960年と1961年のいずれも、5ポイント未満の差でマリスがマントルを凌いだ。ちなみに、1961年のマリスは、61本のホームランを打った。この本数は、ジャッジに抜かれるまで、ア・リーグで最も多かった。
ただ、今年のア・リーグは、投票した記者30人とも、1位と2位を、順序はさておき、ジャッジと大谷とした可能性が高い。その場合、同時受賞でない限り、差は10ポイント以上になる。
両選手のどちらも、1位票と2位票が15ずつなら、ともに14ポイント×15+9ポイント×15=345ポイントとなり、MVPを分け合う。一方の1位票が16で2位票は14、もう一方の1位票が14で2位票は16だと、14ポイント×16+9ポイント×14=350ポイントと14ポイント×14+9ポイント×16=340ポイント。その差は10ポイントだ。
投票結果は、11月17日(日本時間11月18日)に発表される。