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チャップマンに続き、キンブレルもロースターから外れる。通算315セーブと394セーブ

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から2人目がクレイグ・キンブレル Sep 13, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、ロサンゼルス・ドジャースは、両リーグ最多の111勝を挙げた。ポストシーズンのスタートは、ディビジョン・シリーズからだ。ワイルドカード・シリーズを勝ち上がってきた、サンディエゴ・パドレスと対戦する。

 シリーズのロースターは、両チームとも、野手と投手が13人ずつ。ワイルドカード・シリーズでは野手14人と投手12人だったパドレスは、マイク・クレベンジャーを加え、ブランドン・ディクソンを外した。昨シーズンは東北楽天ゴールデンイーグルスでプレーした、あのディクソンだ。結局、ワイルドカード・シリーズの出場はなし。ディクソンの今シーズンについては、「ポストシーズンのロースターにいる「日本プロ野球の経験者」は過半数が同じチームに在籍」で書いた。

 一方、ドジャースのロースターには、クレイグ・キンブレルの名前がない。先月下旬に「キンブレルがクローザーから外される。史上7人目の400セーブまであと6セーブ」で書いたように、キンブレルは、レギュラーシーズンの終盤にクローザーの役割から降ろされた。その後は主に中継ぎとして6試合に投げ、計5.2イニングで防御率0.00を記録したものの、対戦した21人中5人を歩かせている。9月27日は同点の10回裏に登板し、2死一、三塁となった後、連続与四球によって押し出しのサヨナラ負けを喫した。ちなみに、キンブレルには1失点と黒星がついたが、ホームインしたのはイニングの最初から二塁にいた走者なので、自責点はゼロだ。

 キンブレルは、歴代7位の通算394セーブを挙げている。キンブレルに次ぐ歴代8位、通算391セーブのケンリー・ジャンセン(アトランタ・ブレーブス)はディビジョン・シリーズのロースターに入っている――今シーズンも最後までクローザーとして投げ、ナ・リーグ最多の41セーブを記録した――が、通算315セーブ(歴代24位)のアロルディス・チャップマン(ニューヨーク・ヤンキース)はロースターに入らなかった。その経緯については、「練習をサボらなければ、チャップマンはロースターに入っていたのか」で書いた。

 なお、通算157セーブ(歴代81位タイ)のデビッド・ロバートソン(フィラデルフィア・フィリーズ)は、ワイルドカード・シリーズのロースターに名を連ね、第1戦の8回裏を3人で終わらせた。にもかかわらず、ディビジョン・シリーズのロースターからは外れた。MLB.comのトッド・ゾレッキーによると、第2戦の2回表にブライス・ハーパーが先制ソロ本塁打を打った際、ロバートソンは飛び上がり、ふくらはぎを痛めたという。ちなみに、歴代81位にロバートソンと並んでいるのは、ライセル・イグレシアス(ブレーブス)だ。こちらは、ジャンセンとともにロースターに入っている。

 上の写真は、地区優勝の直後。左から、ジョーイ・ギャロ、キンブレル、コディ・ベリンジャーマックス・マンシークリス・テイラークレイトン・カーショウだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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