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今シーズンの200奪三振は大谷翔平が8人目。このなかに、大谷より奪三振率が高い投手はいる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Sep 23, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月23日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、5.0イニングを投げて7三振を奪い、シーズン奪三振を203とした。

 今シーズン、200奪三振に到達したのは、大谷が8人目だ。一番乗りは、ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)。189奪三振で迎えた8月26日に、7.1イニングで11奪三振を記録した。

 2人目以降は、9月に入ってからだ。3日にコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、4日にカルロス・ロドーン(サンフランシスコ・ジャイアンツ)、6日にアーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)、8日にディラン・シース(シカゴ・ホワイトソックス)、18日にスペンサー・ストライダー(アトランタ・ブレーブス)、21日にロビー・レイ(シアトル・マリナーズ)。そして、23日に大谷が続いた。

 8人の奪三振率(9月23日時点)は、いずれも10.00を超えている。念のために説明すると、この数値は9イニング(27アウト)平均の奪三振だ。9.00以上なら、1イニング(3アウト)につき平均1奪三振以上となる。

筆者作成
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 なかでも、ストライダーの奪三振率13.81は、突出している。次いで高い大谷を1.87も凌ぐ。ざっくりした計算ではあるが、2人が9イニングずつを投げた場合、ストライダーが約14奪三振、大谷は約12奪三振ということだ。

 ストライダーは、他の7人と違い、リリーフとして開幕を迎え、5月30日から先発に回った。通常、奪三振率は、リリーフ登板よりも先発登板のほうが低くなる。短距離走と長距離走の違いに似ている。ただ、ストライダーの奪三振率は、下がるどころか、わずかながら高くなっている。リリーフの24.1イニング(11登板)で37奪三振、先発の107.1イニング(20登板)で165奪三振なので、それぞれの奪三振率は13.68と13.84だ。

 先発とリリーフを問わず、1シーズンに100イニング以上を投げて奪三振率13.80以上は、2019年のコールしかいない。212.1イニングで243三振を奪い、に奪三振率13.82を記録した。規定投球回以上のシーズン最高は、2020年のシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンズ/現ガーディアンズ)による奪三振率14.20だが、イニングは77.1だ。この年は、レギュラーシーズンが1チーム60試合に短縮され、規定投球回は60イニングだった。

 ストライダーは、昨年10月にデビューしたルーキーだ。最速100マイル以上の4シームにスライダーを組み合わせ、左打者にはチェンジアップも用いる。風貌からはそう見えないが、年齢はまだ23歳。今オフに受賞する新人王――満票もあり得る――は、輝かしいキャリアの幕開けに過ぎないのかもしれない。

 ストライダーについては、こちらでも書いた(写真あり)。

「130イニングで200奪三振は最速。ランディ・ジョンソンを超える。別の投手は連続QSの新記録を樹立」

「「シーズン200奪三振のルーキー」はここ30年に5人。そのうち3人は日本人投手」

 大谷の奪三振については、200に到達する前に、こちらで書いた。

「大谷翔平は200奪三振まで4。奪三振率は9年前のダルビッシュ有を凌ぎ、歴代トップ30にランクインも」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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