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日米で「左右両打席本塁打」を記録した選手は何人いるのか。NPBの20人中13人はMLBでもプレー

宇根夏樹ベースボール・ライター
フェリックス・エスカローナ(左)とロイ・ホワイト Aug 23, 2005(写真:ロイター/アフロ)

 日本プロ野球において、1試合に左右の両打席からホームランを打った選手は、20人(43度)を数える。その1人目は、1975年5月17日のリッチー・シャインブルーム(登録名はシェーン)。直近の20人目は、今年4月24日のアリスメンディ・アルカンタラ(北海道日本ハム・ファイターズ)だ。

 この20人のうち、13人は、メジャーリーグでもプレーした。シャインブルームとアルカンタラに、松井稼頭央もその一人だ。13人とも、メジャーリーグで2本以上のホームランを打ち、約半数の6人は、1試合に2本以上のマルチ本塁打を記録している。

 ただ、メジャーリーグと日本プロ野球のどちらでも左右両打席本塁打は、6人ではなく4人だ。オレステス・デストラーデがメジャーリーグで記録した2度の1試合2本塁打は、最初が右投手と右投手、2度目は2本とも同じ左投手から打った。松井のマルチ本塁打は、2004年7月2日だけ。2本とも、相手は右投手だった。

 ちなみに、この2人は、どちらも3度、西武ライオンズで左右両打席本塁打を記録した。デストラーデは1990年に1度と1991年に2度、松井は2000年と2001年と2003年に1度ずつだ。また、1995年はチームメイトとしてプレーした。

 メジャーリーグでも日本プロ野球でも左右両打席本塁打の4人は、ジム・ラフィーバーがそれぞれ1度、ロイ・ホワイトがメジャーリーグで5度と日本プロ野球で1度、トニー・バナザードが1度と3度、メルビン・ニエベスは2度と1度だ。いずれも、メジャーリーグ→日本プロ野球の順に記録した。

 現時点で、彼らに続く5人目となる可能性が最も高いのは、フレディ・ガルビス(福岡ソフトバンク・ホークス)だ。フィラデルフィア・フィリーズ時代の2017年6月4日に、左投手と右投手から1本ずつ、ホームランを打っている。その1本目の相手は、2020年に福岡ソフトバンクで投げたマット・ムーア(当時サンフランシスコ・ジャイアンツ/現テキサス・レンジャーズ)だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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