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ブランドン・レアードの「869試合で200本塁打」は王貞治よりも1試合少ない。歴代順位は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
レアードの100本目は札幌ドーム、200本目は千葉マリンスタジアム(写真:イメージマート)

 4月9日、ブランドン・レアード(千葉ロッテ・マリーンズ)は、今シーズン2本目のホームランを打った。これは、NPB通算200本目。出場869試合目の200本塁打は、王貞治(868本塁打)よりも1試合少ない(レアードは、その前にMLBの53試合で6本塁打)。王が200本塁打に到達したのは、870試合目の1965年9月19日だった。

 レアードの869試合目と王の870試合目は、試合の少ないほうから数えて、112人の22位と23位に位置する。ちなみに、アレックス・カブレラ(357本塁打)、ラルフ・ブライアント(259本塁打)、ランディ・バース(202本塁打)の3人は、600試合未満で200本塁打に到達した。それぞれ、538試合目、578試合目、587試合目だ。2000試合以上は2人。福本豊(208本塁打)が2165試合目、谷繁元信(229本塁打)は2399試合目だった。福本の1065盗塁と三塁打115本、谷繁の出場3021試合は、誰よりも多い。

 ただ、王は、最初の100本(1~100本)を打つのに563試合を要したが、次の100本(101~200本)は、そこから307試合で打った。一方、レアードは、最初の100本が387試合、次の100本は482試合だ。1~100本の試合数と101~200本の試合数を比べると、王がホームランを打つペースはアップ(563試合→307試合)し、レアードのペースはダウン(387試合→482試合)している。

 王の307試合は、101~200本の6位だ。試合数の少ないトップ5には、283試合のバース、290試合の田淵幸一(474本塁打)、291試合のカブレラ、300試合の中村剛也(埼玉西武ライオンズ/442本塁打)、303試合の大杉勝男(486本塁打)が並ぶ。中村の場合、100本目と101本目を同じ試合で打っているので、その試合は1~100本と101~200本のどちらにもカウントした。200本塁打に要した試合数は、488試合(最初の100本)+300試合(次の100本)=788試合ではなく、787試合だ。

 なお、レアードの482試合も、遅いペースというわけではない。48位タイ。新井貴浩(319本塁打)と並ぶ。彼らより少ない試合で101~200本を記録したのは47人、多かったのは63人だ。新井が100本塁打に到達したのは650試合目、200本塁打は1132試合目だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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