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この球団は「この高校出身の現役選手」が多い。広島東洋は広陵が5人、北海道日本ハムは横浜と帝京が各4人

宇根夏樹ベースボール・ライター
近藤健介 AUGUST 4, 2021(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 広島東洋カープには、広陵高の選手が多い。支配下選手66人(2月9日時点)のうち、白濱裕太野村祐輔中田廉上本崇司中村奨成の5人がそうだ。広島県の球団と高校とはいえ、同じ高校出身の選手が5人以上いる球団は、他には見当たらない。

 ちなみに、広島東洋の育成選手9人と監督・コーチの19人は、いずれも広陵高の出身ではない。1990年以降のドラフトで広島東洋に入団し、一軍の試合に出場した広陵高出身の選手は、在籍中の5人の他、見落としがなければ、金本知憲佐竹健太土生翔平の3人だ。

筆者作成
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 北海道日本ハム・ファイターズは、横浜高と帝京高の出身選手を4人ずつ擁する。彼らは、8人とも野手だ。昨年10月21日の試合は、この8人中6人がスターティング・ラインナップに並んだ。横浜高出身の4人は、淺間大基が「1番・センター」、近藤健介が「4番・DH」、髙濱祐仁が「5番・一塁」、万波中正は「6番・ライト」。さらに、帝京高出身の杉谷拳士石川亮が「7番・二塁」と「9番・捕手」だった。この試合には出場していないが、今オフに支配下選手から育成選手となった樋口龍之介も、横浜高の出身だ。

 また、広島東洋の黒原拓未は、球団にいる智辯和歌山高出身の3人のなかで最年長だが、プロ入りは3番目。林晃汰小林樹斗が智辯和歌山高から広島東洋に入団したのに対し、黒原は関西学院大へ進み、昨年のドラフトで1位指名を受けた。林は2018年の3位、小林は2020年の4位だ。

 中日ドラゴンズの鵜飼航丞も、黒原と似ている。鵜飼は、昨年のドラフト2位。中京大中京高から駒澤大を経て、中日に入団した。チームメイトとなった伊藤康祐(2017年ドラフト5位)とは、中京大中京高で同学年だった。髙橋宏斗(2020年ドラフト1位)は、中京大中京高の後輩だ。

 現役選手の出身校については、こちらでも書いた。

「現役プロ野球選手の「出身高校ランキング2022」トップ30。最多は大阪桐蔭の19人」

「現役プロ野球選手の出身大学ランキング。出身者が二桁の10校中2校は20人以上」

「今年、福岡ソフトバンクと読売でプレーする2人は、結婚式の「新郎とその介添人」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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