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「30-30」どころか「15-15」も皆無。ホームランも盗塁も二桁は、セ・パに計6人

宇根夏樹ベースボール・ライター
2021年の30本塁打以上は5人、30盗塁以上は1人(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

 2年前、山田哲人(東京ヤクルト・スワローズ)は2年連続4度目の30-30(35本塁打&33盗塁)を達成し、鈴木誠也(広島東洋カープ)は25-25(28本塁打&25盗塁)、外崎修汰(埼玉西武ライオンズ)は20-20(26本塁打&22盗塁)を記録した。

 ここ2シーズンは、30-30、25-25、20-20どころか、15-15もいない。ホームランも盗塁も二桁の10-10は、2020年が4人、2021年は6人。その顔ぶれは、以下のとおりだ。

筆者作成
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 パ・リーグは、両シーズンとも1人ずつ。2020年は15本塁打&12盗塁のコーリー・スパンジェンバーグ(当時・埼玉西武ライオンズ/今オフに退団)、2021年は10本塁打&24盗塁の荻野貴司(千葉ロッテ・マリーンズ)しかいなかった。セ・リーグでは、村上宗隆(東京ヤクルト)が2シーズン連続。2019年もホームランは36本ながら、盗塁は5しかなかった。村上とチームメイトの山田は、今シーズン、34本塁打&4盗塁。出場94試合の2020年は、12本塁打&8盗塁だった。

 ここ2シーズンのどちらかで、15-15にリーチをかけたのは3人。2020年の梶谷隆幸(当時・横浜DeNAベイスターズ/現・読売ジャイアンツ)はあと1盗塁、2020年の堂林翔太(広島東洋)と2021年の塩見泰隆(東京ヤクルト)はそれぞれあと1本塁打に迫った。この3人のうち、梶谷は、2017年の20-20(21本塁打&21盗塁)を含め、15-15を3度記録している。

 2020~21年の前に、15-15が一人もいなかったのは、2012年だ。この年は、2人が15-15まであと1本塁打とした。長野久義(当時・読売/現・広島東洋)が14本塁打&20盗塁、坂本勇人(読売)は14本塁打&16盗塁。セ・リーグは、2013年も15-15が皆無だった。こちらは、丸佳浩(当時・広島東洋/現・読売)が14本塁打&29盗塁、長野は19本塁打&14盗塁だった。坂本と長野の15-15は1度ずつ。坂本は2014年に16本塁打&24盗塁、長野は2011年に17本塁打&19盗塁を記録している。丸は2014年から15-15を3シーズン続け、その3シーズン目の2016年は20-20(20本塁打&23盗塁)に到達した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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