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大谷翔平が経験した「1試合2度の敬遠四球」は今シーズン何人目!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jul 3, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月3日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、2打数0安打に終わった。それぞれの打席の結果は、四球、敬遠四球、二塁ゴロ、敬遠四球、ライト・フライだ。2度の敬遠四球は、いずれも2死三塁の場面で歩かされた。

 1試合3四球は、6月6日と7日にも記録している(2018~20年はなし)。6月6日の3四球は、敬遠四球を1度含む。だが、1試合に2度の敬遠四球は初めてだ。

 もっとも、1試合に2度、敬遠四球で歩かされた日本人メジャーリーガーは、大谷が最初ではない。イチロー松井秀喜福留孝介がそうだ。イチローは、1試合に3度の敬遠四球も経験している。

 また、今シーズン、1試合に2度の敬遠四球は、大谷が11人目だ。すぐ後ろの打順が投手というケースを除いても、大谷は9人目となる。フレディ・フリーマン(アトランタ・ブレーブス)、ヘスス・アギラー(マイアミ・マーリンズ)、ブランドン・ラウ(タンパベイ・レイズ)、カルロス・コレイア(ヒューストン・アストロズ)、バスター・ポージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)、アレックス・キリロフ(ミネソタ・ツインズ)、カルロス・サンタナ(カンザスシティ・ロイヤルズ)、ニック・カステヤノス(シンシナティ・レッズ)、そして、大谷だ。

 ただ、大谷の場合、離脱中のマイク・トラウトが戻ってくるまでに、こういう試合がさらに増えかねない。すぐ後ろを打つアンソニー・レンドーンは、大谷が歩かされた後、1度目は三振を喫し、2度目はライト・フライに仕留められた。トラウトの復帰は、オールスター・ブレイク以降だ。8月にずれ込む可能性もなくはない。

 なお、9イニング以内の試合における敬遠四球の最多は、バリー・ボンズの4度だ。2014年の5月1日と9月22日に、どちらも2打席目から4度続けて歩かされた。延長戦も含めると、アンドレ・ドーソンが1990年5月22日(16イニング)に記録した、5度の敬遠四球が最も多い。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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