3000万ドルの支払いが残るスラッガーを解雇する。30本塁打以上が5度、打点王2度、4年前にMVP
6月14日、ヒューストン・アストロズは、ホゼ・アブレイユを解雇した。ホゼ・アルトゥーベではなく、アブレイユだ。
2022年のオフに、アストロズとアブレイユは、3年5850万ドル(2023~25年)の契約を交わした。年俸1950万ドルの3年契約だ。アストロズの支払いは、総額の半分以上が残っている。
アストロズに入団するまでは、シカゴ・ホワイトソックスでプレーし、9シーズン(2014~22年)に243本のホームランと303本の二塁打を打ち、打率.292と出塁率.354、OPS.860を記録した。シーズン30本塁打以上は5度を数え、OPS.820未満のシーズンは2018年の.798だけ。2019年と短縮シーズンの2020年は打点王を獲得し、2020年はMVPを受賞した。
一方、アストロズ1年目の昨シーズンは、141試合で打率.237と出塁率.296、18本塁打、OPS.680。今シーズンは、35試合で打率.124と出塁率.167、2本塁打、OPS.361だ。先月1日にマイナーリーグへ降格し――アブレイユが降格を受け入れ――調整を図ったが、27日の昇格後も、13試合で打率.167と出塁率.186、2本塁打、OPS.519に過ぎなかった。現在の年齢は37歳だ。
アブレイユの降格時に一塁を守っていたジョン・シングルトンも、50試合で打率.213と出塁率.316、5本塁打、OPS.649なので、レギュラーとしては物足りない。
アブレイユの解雇に伴い、アストロズはクーパー・ハメルをAAAから昇格させた。ハメルは、AAAの45試合で打率.301と出塁率.423、7本塁打、OPS.932を記録している。もっとも、メジャーリーグ通算は、過去2シーズン(2022~23年)の76試合で打率.166と出塁率.264、3本塁打、OPS.551だ。
現在、アストロズは、借金7を抱えている。地区首位のシアトル・マリナーズとは8ゲーム差。ワイルドカードの3番手――ポストシーズン進出圏内――に位置するミネソタ・ツインズとも、6ゲーム離れている。ただ、白旗を掲げるのは、まだ早い気がする。
アストロズがアブレイユを解雇する直前に、タンパベイ・レイズはハロルド・ラミレスを解雇し、トロント・ブルージェイズはダニエル・ボーゲルバックをDFAとした。また、MassLive.comのクリス・コッティーロによると、ボストン・レッドソックスはギャレット・クーパーを解雇したという。
3人とも、今シーズンのOPSは.600未満ながら、一塁を守ることができ、アブレイユほどの実績はないものの、アブレイユよりは若い。アストロズは、彼らの誰かを迎え入れるかもしれない。アブレイユからすると、ここから新たな球団を探すにあたり、彼らは「ライバル」となり得る。