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根尾昂の前に「初本塁打をグランドスラムで」記録した選手には「2本目も満塁本塁打」や「通算1本塁打」も

宇根夏樹ベースボール・ライター
根尾昂 JANUARY 11, 2019(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 5月4日、根尾昂(中日ドラゴンズ)が、一軍初の本塁打を、グランドスラムで記録した。

 満塁の場面で初本塁打は、昨年6月23日のコーリー・スパンジェンバーグ(埼玉西武ライオンズ)以来だ。日刊スポーツによると、根尾は87人目(セ・リーグ32人、パ・リーグ39人、1リーグ16人)だという。

 彼らのうち、青野毅は、2006年6月14日の初本塁打だけでなく、約半月後の7月1日に打った2本目のホームランも、グランドスラムで記録した。最初の2本塁打がどちらもグランドスラムは、他に誰もいない。根尾は、ホームランを打った後の2打席が遊撃フライとセンター前ヒットだったので、現時点では青野に続く2人目となる可能性を持つ。ちなみに、石原慶幸は、1本目(2003年4月27日)と4本目(2003年8月31日)がグランドスラム。スパンジェンバーグの2本目は、ソロ本塁打だった。

 青野も石原も通算本塁打はそう多くなく、それぞれ17本と66本――シーズン最多は2人とも10本――ながら、なかには、1本目のグランドスラムに続くホームランを打てないまま、キャリアを終えた選手も何人かいる。直近では、2014年10月2日に初本塁打の梅田尚通がそうだ。梅田の一軍出場は、この年の4試合のみ。グランドスラムを打った翌日の試合が、結果的に最後の出場となった。

 2019年6月2日に初本塁打の江村直也(千葉ロッテマリーンズ)も、まだ2本目のホームランは記録していない。江村の1週間後に最初のホームランを打った楠本泰史(横浜DeNAベイスターズ)は、翌年8月11日のソロ本塁打で、通算2本としている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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