Yahoo!ニュース

大谷翔平を上回る特大ホームランを打ったのは、埼玉西武のニールの義弟

宇根夏樹ベースボール・ライター
ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)Jul 21, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月8日、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)が特大のホームランを打った。その飛距離は、484フィート(約147.5m)。この5日前に大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が記録した、468フィート(約142.6m)を上回る。

 ウィットJr.の同名の父は、1986~2001年にメジャーリーグで投げ、142勝157敗、防御率4.83を記録した。右投手の父は1985年のドラフト全体3位、遊撃手の息子は2019年の全体2位だ。どちらも全体5位以内の親子は、他にはいない。ちなみに、1985年のドラフトで父の前に指名されたのは、B.J.サーホフウィル・クラーク。4位は殿堂遊撃手のバリー・ラーキン、6位はバリー・ボンズだった。2019年の全体1位は、アドリー・ラッチマン(ボルティモア・オリオールズ)だ。

 また、ウィットJr.には3人の姉、ニッキ、キアナ、シェイリーがいる。

 ニッキの夫は、2010~16年にメジャーリーグで394登板のジェームズ・ラッセルだ。ジェームズの父であるジェフも、1983~96年に589登板。1989年は、ア・リーグ最多の38セーブを挙げた。ニッキとジェームズのそれぞれの父、ウィットとジェフは、1986~92年のテキサス・レンジャーズ、1992年のオークランド・アスレティックス、1995~96年のレンジャーズでチームメイトだった。1992年の移籍は同時。ホゼ・カンセコの交換要員として、2人とルーベン・シエラが、レンジャーズからA'sへ移った。

 キアナの夫は、埼玉西武ライオンズに在籍しているザック・ニールだ。2人は、オクラホマ大で知り合った。ニールは2016~18年に、メジャーリーグで31試合に登板した。

 シェイリーの婚約者は、コディ・トーマス(オークランド・アスレティックス)だ。こちらは外野手。まだメジャーデビューはしていない。2人は、12月に結婚する。

 それぞれのドラフト順位(プロ入り)は、ニッキの夫が2007年の14巡目・全体427位、ニッキの夫の父が1979年の5巡目・全体126位、キアナの夫が2010年の17巡目・全体527位、シェイリーの婚約者は2016年の13巡目・全体401位だ。ニッキの夫も、選手としてのキャリアを終えてはいない。今オフは、ドミニカン・ウィンターリーグで投げていた。

 なお、ウィットJr.のメジャーデビューは、順調にいっても、来シーズンの序盤だろう。現在の年齢は20歳。結婚はしていないが、高校時代から交際している恋人がいるらしい。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事