Yahoo!ニュース

紅白戦出場のイチローとマイク・キャメロンは20年前の地区優勝メンバー。ともにプレーした他の選手は今…

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・キャメロン(左)とイチロー August 19, 2001(写真:ロイター/アフロ)

 3月7日、シアトル・マリナーズの紅白戦に、イチローマイク・キャメロンが出場した。彼らはかつて、マリナーズの選手だった。イチローは2001~12年と2018~19年、キャメロンは2000~03年に、マリナーズでプレーした。現在はそれぞれ、スペシャル・アシスタント・トゥ・ザ・チェアマン(会長付き特別補佐)&インストラクターと、マイナーリーグのスペシャル・アサインメント・コーチ(特任コーチ)として、マリナーズに在籍している。

 マリナーズが最後にポストシーズンへ進んだのは、今から20年前の2001年だ。当時のメンバー――佐々木主浩もいた――のうち、現在のマリナーズにいるのは、右中間コンビを組んでいたイチローとキャメロンだけではない。DHだったエドガー・マルティネスは、オーガナゼイショナル・ヒッティング・アドバイザー。打撃アドバイザーとして、組織全体をカバーしている。マスクをかぶっていたダン・ウィルソンは、キャメロンと同じく、マイナーリーグの特任コーチだ。

 現在のマリナーズにいる2001年のメンバーは、この4人だと思われる。

 他には、調べがついた限りだが、三塁を守っていたデビッド・ベルが、シンシナティ・レッズで監督を務めている。ローテーションの一角を担ったポール・アボットは、ボストン・レッドソックス傘下のAAA、ポータケット・レッドソックスの投手コーチだ。レッドソックスには、2001年9月にデビューした内野手のラモン・バスケスも、クオリティ・コントロール・コーチ&通訳として在籍している。

 2001年のマリナーズで控えだった選手は、バスケスの他にもいる。内外野を守ったエド・スプレイグは、オークランド・アスレティックスのディレクター・オブ・プレーヤー・ディベロップメント(選手育成部長)。捕手のパット・ボーダーズは、フィラデルフィア・フィリーズ傘下のルーキー・クラス、GCLフィリーズ・ウエストの監督。外野手のアンソニー・サンダースは、ボルティモア・オリオールズの一塁コーチだ。サンダースは2001年に、マリナーズで9試合、横浜ベイスターズで14試合に出場した。控えというよりはスーパー・ユーティリティとして、外野3ポジションと一塁以外の内野3ポジションを守ったマーク・マクレモアは、FOXスポーツ・サウスウエストで解説者を務めている。

 また、2001年に11登板(4先発)のブレット・トムコは、画家として活動している。すべての作品がそうなのかはわからないが、メジャーリーガーを題材に油絵を描いている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事