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山口俊の防御率8.06は、日本人メジャーリーガーのワースト記録ではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
山口俊 Jul 29, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 トロント・ブルージェイズは、ボストン・レッドソックスから獲得したジョエル・パイヤンプスを40人ロースターに入れるため、山口俊をロースターから外した(DFA)。それに続き、ブルージェイズは山口を解雇した。2年635万ドルの2年目となる今シーズンの年俸317万5000ドルは、山口に支払われる。

 昨シーズン、山口はリリーフとして17試合に投げ、25.2イニングで防御率8.06を記録した。奪三振は26(奪三振率9.12)、与四球は17(与四球率5.96)、被打率は.277、被本塁打は6本だった。おそらく、山口は日本プロ野球へ戻るだろう。メジャーリーグで投げ続けようとしても、マイナーリーグ契約を得られるかどうかもわからない。

 もっとも、山口の防御率は、日本人メジャーリーガーのワーストではない。野手の青木宣親(現・東京ヤクルトスワローズ)とイチローを外すだけでなく、10イニング以上に限っても、山口の上には、防御率9.43の桑田真澄と防御率8.56の野村貴仁がいる。桑田は2007年にピッツバーグ・パイレーツ、野村は2002年にミルウォーキー・ブルワーズで投げた。

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 また、シーズン防御率8.00以上(10イニング以上)を記録した日本人メジャーリーガーは、桑田と野村、山口を含め、8人を数える。彼らのなかで、そのシーズンの翌年に日本プロ野球で投げるのは、2003年のマック鈴木と野村、2010年の薮田安彦に続き、今シーズンの山口が4人目となりそうだ。

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野茂英雄(左)と薮田安彦 FEBRUARY 24, 2008
野茂英雄(左)と薮田安彦 FEBRUARY 24, 2008写真:アフロスポーツ

 2003年の鈴木はオリックス・ブルーウェーブで投げ、29登板(19先発)の108.1イニングで防御率7.06。野村は日本ハムファイターズでリリーフとして6試合に登板し、5.1イニングで防御率11.81に終わった。だが、千葉ロッテマリーンズに戻った薮田は、63登板の65.2イニングで防御率3.15を記録し、リーグ5位の28ホールドを挙げた。さらに、クライマックス・シリーズ(ファーストとファイナル)と日本シリーズの計7登板で10.0イニングを投げ、一度も得点を許さなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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