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日本シリーズの対戦カード。「読売vs.福岡ソフトバンク」は歴代最多。「読売vs.千葉ロッテ」は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
今年の第1戦と第2戦は(あれば第6戦と第7戦も)京セラドーム大阪で行われる(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

 今年の日本シリーズは、「読売ジャイアンツvs.福岡ソフトバンクホークス」か「読売vs.千葉ロッテマリーンズ」のどちらかとなる。

 これまでに、読売と南海/福岡ダイエー/福岡ソフトバンクが対戦した日本シリーズは、他のどのカードよりも多い。70シリーズ中11度、全体の15.7%を占める。その結果は、読売の優勝が9度、南海/福岡ソフトバンクの優勝は1959年と昨年の2度。次いで対戦の多い、読売vs.西鉄/西武/埼玉西武ライオンズとは対照的だ。こちらの場合、読売の優勝は10シリーズ中3度しかない。

筆者作成
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 読売が南海/福岡ダイエーを下した9シリーズ中、約半数の4シリーズ(1953、61、73、2000年)は黒星スタートだった。2000年の第1戦は、読売の先発投手として工藤公康(現・福岡ソフトバンク監督)が登板し、7イニングを投げた。6回を終えて読売は3対1とリードしていたが、7回表に工藤が2ラン本塁打を打たれて同点に追いつかれる。さらに、9回表に2点を取られ、3対5で敗れた。

 南海/福岡ソフトバンクは、2度ともスウィープで読売を破った。1959年の勝利投手は、4試合とも杉浦忠。先発、リリーフ、先発、先発としてフル回転し、第3戦は10イニングを投げきり、第4戦は9イニングを完封した。杉浦は計32.0イニングで自責点5、防御率1.41を記録し、シリーズMVPに選ばれた。

 一方、今年あり得るもう一つのカードは、過去に1度しかない。今から50年前の1970年だ。読売とロッテ・オリオンズが対戦したこのシリーズは、読売が最初の3試合に勝ち、第5戦に優勝を決めたが、第1戦と第3戦は延長11回までもつれた。

 なお、2年以上続けて同じ対戦カードの日本シリーズと、パ・リーグのクライマックス・シリーズの対戦カードについては、それぞれこちらで書いた。

今年の日本シリーズも「福岡ソフトバンクvs.読売」なら、2年続けて同じ顔合わせは何年ぶり何度目!?

今年のCSは「福岡ソフトバンクvs.埼玉西武」か「福岡ソフトバンクvs.千葉ロッテ」。過去の対戦は…

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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