Yahoo!ニュース

白星スタートでシリーズ敗退は27%。まずはアストロズとヤンキースが○、A'sとレイズは●

宇根夏樹ベースボール・ライター
K.ヒガシオカ(左)とL.セッサ Oct 5, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ポストシーズンは、第2ラウンドに入った。ワイルドカード・シリーズに続き、ディビジョン・シリーズ(地区シリーズ)が始まった。10月5日に行われたのは、ア・リーグの2カード。ヒューストン・アストロズが10対5でオークランド・アスレティックスを破り、ニューヨーク・ヤンキースは9対3でタンパベイ・レイズを下した。

 5試合制(3戦先勝)のディビジョン・シリーズは、今から25年前の1995年に始まった。1年に4カードなので、昨年までの合計は100カードだ。

 これまでの結果からすると、白星スタートのアストロズとヤンキースが次のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ(リーグ優勝決定シリーズ)で対戦する確率は73.0%、黒星スタートのアスレティックスとレイズが勝ち上がる確率は27.0%となる。

 1勝目だけでなく、3勝目も先に挙げてシリーズを制した73チームの勝敗は、3勝0敗が35チーム、3勝1敗が22チーム、3勝2敗が16チームだ。

 一方、0勝1敗から勝ち上がった27チームは、2試合目から3連勝の3勝1敗が11チーム、3勝2敗は16チーム。27チーム中21チームは、第2戦に勝って1勝1敗のタイに戻した。

 0勝2敗からの3連勝は、1999年と2003年のボストン・レッドソックス、2001と2017年のヤンキース、2012年のサンフランシスコ・ジャイアンツ、2015年のトロント・ブルージェイズが記録している。この6チームと対戦し、2勝0敗から敗退したのは、1999年と2017年のクリーブランド・インディアンズ、2001年と2003年のアスレティックス、2012年のシンシナティ・レッズ、2017年のテキサス・レンジャーズだ。

 なお、過去2年のディビジョン・シリーズ計8カード中、黒星スタートから勝ち上がったのは、昨年のワシントン・ナショナルズだけ。ロサンゼルス・ドジャースと対戦したナショナルズは、●○●○の2勝2敗で第5戦を迎え、8回表を迎えた時点では1対3とリードされていたが、アンソニー・レンドーン(現ロサンゼルス・エンジェルス)とホアン・ソトの2者連続ホームランで追いつき、10回表にソトが敬遠四球で歩かされた直後、ハウイ・ケンドリックが満塁本塁打を打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事