「チームメイトが首位打者と本塁打王」は何組目!? ラメイヒューは4年前にも…
ア・リーグの首位打者と本塁打王は、どちらもニューヨーク・ヤンキースの選手が獲得した。DJ・ラメイヒューは首位打者、ルーク・ボイトは本塁打王のタイトルを手にした。同じシーズンにチームメイトがこの2タイトルに揃うのは、20度目のことだ(異説のあるデータについては、ベースボール・リファレンスに従った)。
もしかすると、1シーズンに首位打者と本塁打王が同一チームから生まれたのは、1959年のミルウォーキー・ブレーブス以来、と書いてある記事を読んだ人もいるかもしれない。ハンク・アーロンとエディ・マシューズのことだ。
だとすると、61年ぶりということになるが、残念ながら、これは正しくない。首位打者と本塁打王であれば、わずか4年前に、コロラド・ロッキーズのラメイヒューとノーラン・アレナードが、それぞれのタイトルを獲得している。
アーロンとマシューズは、そのシーズンのメジャーリーグで最も高い打率を残した選手と最も多くのホームランを打った選手だった。ラメイヒューとボイトもそうだ。ラメイヒューの打率.364は、ナ・リーグ首位打者のホアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)を13ポイント(1分3厘)上回る。ボイトの22本塁打は、ナ・リーグ本塁打王のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)よりも4本多い(2番目に多いのは、シカゴ・ホワイトソックスのホゼ・アブレイユで19本)。シーズン途中にリーグを移った選手を含めても、ラメイヒューとボイトのトップは変わらない。
一方、2016年の場合、ラメイヒューの打率.348はメジャーリーグのベストながら、アレナード(とミルウォーキー・ブルワーズのクリス・カーター)の41本塁打は、メジャーリーグ6位だった。ア・リーグには、ボルティモア・オリオールズで47本塁打のマーク・トランボを筆頭に、5人が42本以上のホームランを打った。
なお、同じシーズンに首位打者と本塁打王となったチームメイト20組のうち、2人とは別のチームメイトが打点王を獲得したのは、1884年のシカゴ・ホワイトストッキングス(キング・ケリー、ネッド・ウィリアムソン、キャップ・アンソン)と、1902年のピッツバーグ・パイレーツ(ジンジャー・ボーモン、トミー・リーチ、ホーナス・ワグナー)だけだ。
ちなみに、1959年のナ・リーグは、カブスのアーニー・バンクスが打点王を獲得した。2016年のナ・リーグは、アレナードが本塁打と打点の二冠。今シーズンのア・リーグは、アブレイユが60打点を挙げ、ボイトに8打点差をつけた。