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今秋のポストシーズンに日本人選手は何人出場!? ダルビッシュ、筒香、前田はほぼ確定。一方で大谷は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダルビッシュ有(シカゴ・カブス)Sep 15, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 レギュラーシーズンは、終盤を迎えている。セントルイス・カーディナルスは60試合のうち17試合を残しているが、ミネソタ・ツインズとシンシナティ・レッズ、サンディエゴ・パドレスの3チームは、いずれもあと10試合だ。

 9月下旬からは、ポストシーズンが始まる。そこに出場できそうな日本人選手は、少なくない。8チームで計9人がプレーしているのに加え、今年のポストシーズンには1リーグ8チームが進出する。例年であれば、東地区、中地区、西地区の各1位にワイルドカードの2チームだが、今年は各地区の1位と2位にワイルドカードの2チームだ。

 ダルビッシュ有(シカゴ・カブス)と筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)、前田健太(ミネソタ・ツインズ)のポストシーズン出場は、ほぼ確定と言っていいだろう。カブスはナ・リーグ中地区に首位にいて、2位のカーディナルスとは5ゲームの差がある。勝率.592はリーグ3位タイだ。レイズもカブスと同様。ニューヨーク・ヤンキースに4ゲーム差をつけ、ア・リーグ東地区のトップに立っている。こちらの勝率.646はリーグ2位だ。ツインズはア・リーグ中地区の2位に位置し、首位のシカゴ・ホワイトソックスと3位のクリーブランド・インディアンズとはそれぞれ3ゲーム差。ツインズの勝率はリーグ4位の.600と高く、仮に地区3位へ落ちても、ワイルドカードを逃す可能性は低い。

 どちらもア・リーグ東地区のチームで投げている、田中将大(ヤンキース)と山口俊(トロント・ブルージェイズ)も、このままいけば、揃ってポストシーズン出場となりそうだ。ヤンキースとブルージェイズは地区2位と3位に位置し、その差は0.5ゲーム。ブルージェイズと4位のボルティモア・オリオールズは、5.5ゲーム離れている。また、ブルージェイズはワイルドカード・レースの1番手にいて、3番手のシアトル・マリナーズとは4.5ゲームの差がある。

 一方、菊池雄星平野佳寿の2人が在籍するマリナーズは、ワイルドカード2番手のインディアンズにも4ゲーム差をつけられているが、ア・リーグ西地区においては、2位のヒューストン・アストロズと2ゲーム差だ。ワイルドカードは少し厳しいものの、地区2位のチャンスはまだある。

 秋山翔吾(レッズ)は、菊池と平野よりもポストシーズンに近いところにいる。ナ・リーグ中地区のレッズは、地区2位のカーディナルスとワイルドカード2番手のサンフランシスコ・ジャイアンツのどちらとも、0.5ゲームしか離れていない。

 日本人選手のなかで唯一人、ポストシーズン出場の望みが薄いのは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。エンジェルスはア・リーグ西地区の4位にいて、3位のマリナーズを挟み、2位のアストロズとは4.5ゲーム差。ワイルドカード・レースでは6番手に過ぎず、2番手のインディアンズとは6.5ゲームの差がある。

 なお、ポストシーズンのスケジュールについては、こちらに書いた。

ワールドチャンピオンまでの道のり。今年のポストシーズンのスケジュールを図式化

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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