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揃い踏みしないスラッガー2人。ジャッジとスタントンの同時出場は40%未満。アベック本塁打は4度だけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(左)とジャンカルロ・スタントン Jul 23, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月に「スタントンとジャッジが史上2組目の「50本塁打デュオ」となる日は来るのか」で懸念したことが、起きている。ニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントンアーロン・ジャッジは、2人とも故障者リストに入っている。

 ESPNスタッツ&インフォによると、スタントンがマイアミ・マーリンズからヤンキースへ移った2018年以降に、ヤンキースが行ったレギュラーシーズンの351試合中、スタントンとジャッジが揃って出場したのは136試合(39%)だという。

 2人が復帰するまでに、その割合はさらに下がっていく。

 アベック本塁打も、彼らは4度しか記録していない。2018年4月4日、6月6日、7月4日と、2020年8月8日のダブルヘッダー1試合目だ(2018年のワイルドカード・ゲームでも記録)。

 チームメイトになってからここまでは、スタントンが190試合で44本塁打(16.3打数/本)、OPS.867、ジャッジは232試合で63本塁打(13.6打数/本)、OPS.933。どちらも、不振だったわけではない。今シーズンは、14試合で3本塁打(13.7打数/本)と18試合で9本塁打(7.2打数/本)。どちらも、OPSは1.000を超えている。

 それだけに、揃い踏みしないことが惜しまれる。

 スタントンの契約、13年3億2500万ドルは、2027年まで続く。一方、ジャッジがFAになるのは、2022年のオフだ。今後も故障が相次ぐようであれば、ヤンキースはジャッジを引き留めないだろう。彼らが、1961年のロジャー・マリス(61本塁打)とミッキー・マントル(54本塁打)に続く、史上2組目の50本塁打デュオを結成するチャンスは、あと2シーズンしかないかもしれない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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