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悪夢のデジャブ。前回も今回も、立ち上がりから2本続けてホームランを打たれる。相手は同じチーム

宇根夏樹ベースボール・ライター
マシュー・ボイド(デトロイト・タイガース)Aug 17, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月12日、シカゴ・ホワイトソックスの1番打者と2番打者、ティム・アンダーソンとイーロイ・ヒメネスは、初回にデトロイト・タイガースのマシュー・ボイドから、続けてホームランを打った。

 8月17日、1番打者のアンダーソンと2番打者のヨアン・モンカーダは、初回に2者連続ホームランを記録した。彼らが打った相手は、またしてもボイドだった。

 スタッツ・バイ・スタッツのツイートによると、1シーズンに2度、試合の先頭打者と2人目の打者が同じ投手から連続ホームランを記録したのは、ホワイトソックスが史上初だという。

 1回表と1回裏、2番打者がヒメネスとモンカーダなど、多少の違いはあるとはいえ、ボイドにとっては悪夢のデジャブといったところだろう。初回の失点は他になかったものの、どちらの試合も5イニングを投げることができず、黒星も喫した。

 2015年のメジャーデビュー以降、ボイドが初回に先頭打者から2本続けてホームランを打たれた試合は、相手がホワイトソックスであるか否かを問わず、これまで一度もなかった。8月12日と17日の試合は、通算122先発目と123先発目だ。ただ、昨シーズン、ボイドの被本塁打は39本を数え、ア・リーグで最も多かった。今シーズンの8本も、リーグ最多だ。そのうちの5本は、ホワイトソックスと対戦した2試合(他3試合は計3本)。2度の2者連続に加え、8月17日は2回裏にもアンダーソンに打たれた(続くモンカーダはヒット)。

 また、ここまで5試合に先発し、ボイドの防御率は両リーグ・ワーストの9.64だ(0勝3敗)。奪三振率は10.41ながら、得点を防ぐことができていない。昨シーズンは、奪三振率が11.56、防御率は4.56(9勝12敗)だった。

 今シーズン、タイガースとホワイトソックスは、あと6試合を行う。8月18日~20日にボイドが投げることはないが、9月11日~13日のいずれかに登板すれば、2度あることは……。

 なお、ホワイトソックスの連続ホームランは、ここ5試合で3度目だ。8月16日は、初回ではないものの、4人が続けてホームランを打った。それについては、こちらに書いた。

史上最悪のメジャーデビュー!? 初登板で4本続けてホームランを打たれる

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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