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ダブルヘッダーの両試合でホームランを打った「40代」は3人目。1人目は他のダブルヘッダー記録も保持

宇根夏樹ベースボール・ライター
ネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)Aug 15, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月15日、40歳と45日のネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)は、ダブルヘッダーの1試合目に続き、2試合目にもホームランを打った(写真は2本目のホームラン後)。40代の選手がダブルヘッダーの両試合でホームランを記録するのは、モダン・ベースボール(1900年以降)において3人目。クルーズの他には、1962年のスタン・ミュージアル(41歳と159日)と1990年のカールトン・フィスク(42歳と258日)しかいないという。イライアス・スポーツ・ビューローのデータとして、MLB.comのサラ・ラングスがツイートした。

 ミュージアルは1962年4月29日、フィスクは1990年9月10日に記録。どちらもクルーズと同じく、1試合1本の計2本だった。

 ダブルヘッダーの両試合で、フィスクがホームランを打ったのは、キャリアを通してこの日だけだ。クルーズも、これまでは一度もなかった。一方、ダブルヘッダーが多かったことも理由の一つだろうが、ミュージアルは7度記録している。ミュージアルの通算本塁打は475本、フィスクは376本。クルーズはダブルヘッダーのホームランが、406本目と407本目だ。

 また、ミュージアルは、ダブルヘッダーで計5本のホームランという、メジャーリーグ記録も保持している。1954年5月2日の1試合目に3本打ち、2試合目に2本をプラスした。こちらは、ネイト・コルバートが、1972年8月1日の1試合目に2本、2試合目に3本のホームランを記録し、ミュージアルに並んだが、彼らを上回る選手は現れていない。

 ミュージアルはセントルイス・カーディナルス一筋にプレーし、コルバートはセントルイスで生まれ育った。殿堂のスタッフであるブルース・マークセンらによれば、ミュージアルが1日に5本のホームランを打った時、8歳のコルバートは球場で観戦していたという。

 コルバートは通算173本塁打。ミュージアルとフィスクは、殿堂入りしている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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