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メジャーリーグの試合にも観客が戻ってくる!? その時、最初に声援を受ける打者は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
グレートアメリカン・ボールパーク Aug 3, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 シンシナティ・レッズは、本拠地のグレートアメリカン・ボールパークに観客を入れて試合を行うことを計画している。ジ・アスレティックのC.トレント・ローズクランズが発表した記事によると、時期や人数はまだ決まっていないが、市と郡、シンシナティとハミルトン・カウンティからはすでに合意を得ているという。

 そうなった場合、打席に向かう際にファンから最初に声援を受けるのは、秋山翔吾かもしれない。試合開始とともに打席に立つのは、相手チームの1番打者だが、観客のほとんどはレッズのファンだろう。レッズのホーム・ゲームに限らず、メジャーリーグの試合は通常でも地元のファンが多いが、新型コロナウイルスが蔓延している今、遠方からやってくる人はさらに少ないのではないだろうか。

 レッズが行った今シーズンの16試合中、秋山は9試合で1番打者として起用されている。次いで多いのは、フィル・アービンの4試合。その他は、ジェシー・ウィンカーが2試合、ニック・センゼルが1試合だ。

 ただ、秋山の出塁率は.319に過ぎない(他の打順も含む)。一方、ウィンカーは.408を記録している。これは、ニック・カステヤノスの.379を凌ぎ、レッズで10打席以上を記録している16人のなかで、最も高い数値だ。ちなみに、昨シーズンまで通算出塁率.421の「出塁マシン」、ジョーイ・ボトーは.339。今シーズンも多くの四球を選んでいるものの、打率が2割に届いていない。

 ウィンカーは1番打者の経験もあり、2018年は35試合、2019年は42試合で起用された。また、秋山とウィンカーは、どちらも左打者だ。このままいくと、レッズの1番打者は、秋山ではなくウィンカーとなるかもしれない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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