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7月の勝率。セ1位の阪神とパ6位の千葉ロッテは、それぞれ、前月の借金6と貯金6がゼロに

宇根夏樹ベースボール・ライター
阪神タイガースの本拠地、阪神甲子園球場 March 12, 2020(写真:アフロ)

 千葉ロッテマリーンズと東北楽天ゴールデンイーグルス、読売ジャイアンツは、6月に勝率.700以上を記録した。ただ、この3球団のうち、7月も勝ち越したのは読売だけだ。千葉ロッテはパ・リーグ・ワーストの勝率.385(10勝16敗)に終わり、6月に蓄えた貯金6をすべて吐き出した。

 もっとも、千葉ロッテの場合、6月の好スタートのおかげで、7月に沈んでもシーズン勝率は.500という見方もできる。7月29日~30日の連敗で借金1を背負ったものの、7月最後の試合に勝って勝率.500に戻した。

 千葉ロッテは6月にオリックス・バファローズとの6連戦で6勝を挙げたが、7月のオリックス戦はなし。8月は4日~9日に再びオリックスと6連戦を行うが、前回のようにはいかないかもしれない。オリックスが7月に記録した勝率.542(13勝11敗3分)は、パ・リーグでは福岡ソフトバンクホークスの勝率.667(18勝9敗)に次ぐ。また、前回と違い、8月の6連戦は、千葉ロッテにとってはアウェーとなる。

筆者作成
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 千葉ロッテとは対照的なのが、阪神タイガースだ。セ・リーグで最も低かった6月の勝率.200(2勝8敗)から一転し、7月はセ・リーグ最高の勝率.636(14勝8敗2分)。こちらは、借金6をすべて返済し、勝率.500で8月を迎えた。

 阪神の大山悠輔ジャスティン・ボーアが打ったホームランは、6月がどちらも0本、7月は8本と7本。浅村栄斗(東北楽天)は7月に9本のホームランを打ったが、大山の8本は岡本和真(読売)と並び、先月のセ・リーグでは最も多かった。また、チームメイト2人で計15本のホームランは、先月の両リーグ最多タイ。こちらは、東北楽天の浅村(9本)&ステフェン・ロメロ(6本)、読売の岡本(8本)&丸佳浩(7本)と並ぶ。

 一方、中日ドラゴンズは、6月も7月も勝率.400。安定した(?)低空飛行を続けている。7月の勝率が両リーグで最も低かった広島東洋カープ――シーズン勝率も中日とともにワースト――は、今シーズン、他の11球団と違い、3連勝以上が一度もない。ここまでは、2連勝が3度。6月に2度、7月に1度あるだけだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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