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シーズン150安打なしで通算1000安打は、亀井善行が何人目? そのなかには通算2000安打以上も

宇根夏樹ベースボール・ライター
亀井善行(読売ジャイアンツ)Mar 18, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月9日、亀井善行(読売ジャイアンツ)が、史上305人目の通算1000安打に到達した。開幕早々にこのマイルストーンを達成した鈴木大地(東北楽天ゴールデンイーグルス)と西川遥輝(北海道日本ハムファイターズ)と違い、亀井は150安打以上のシーズンが一度もなく、2009年の142本が最も多い。シーズン100安打以上は他に3度。2015年の104本、2018年の107本、2019年の128本だ。

 もっとも、シーズン150安打以上なしに通算1000安打以上は、珍しいことではない。305人中、38.0%の116人がそうだ。亀井に合わせ、145安打以上のシーズンがない選手としても、88人を数える。こちらは、通算1000安打以上の28.9%を占める。

 そのほとんどは試合数が少なかった時代の選手……というわけでもない。例えば、2018年以降に通算1000本目の安打を打った15人のうち、亀井を含む6人のシーズン最多安打は、150本に届いていない。中田翔(1238安打/北海道日本ハム)のシーズン最多は2014年と2018年の143本、石原慶幸(1022安打/広島東洋カープ)は2004年の114本、T-岡田(1019安打/オリックス・バファローズ)は2017年の134本、藤田一也(1014安打/東北楽天)は2014年の139本、大引啓次(1004安打)は2007年の108本だ。

 過去には、150安打以上のシーズンなしに通算2000安打以上を記録した選手もいる。谷繁元信(2108安打)は130安打以上のシーズンもないが、25年以上にわたってプレーした。一方、ロッテ・オリオンズ一筋の「ミスター・ロッテ」、有藤道世(2057安打)のキャリアは20年に満たないものの、デビュー・イヤーの1969年から1983年まで、シーズン100安打以上を15年続けた。

筆者作成
筆者作成

 なお、シーズン最多安打の本数が最も少ない通算1000安打以上は、大引ではない。大矢明彦(1144安打)のシーズン最多は、1975年の106本。日比野武(1048安打)も1949年の107本が最多なので、大引よりも少ない。大矢も日比野も、ポジションは谷繁と同じ捕手だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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