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各球団で最初のホームランを打った選手たち。シーズン球団1号に続く2本目が出ていないのは西と大瀬良と…

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉川尚輝(読売ジャイアンツ)Mar 17, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、各球団で最初にホームランを打った選手は、以下のとおり。12球団中3球団は、失礼な言い方かもしれないが、意外な選手が先陣を切った。投手の西勇輝(阪神タイガース)と大瀬良大地(広島東洋カープ)は、今シーズンの開幕戦で打つまで、キャリアを通してホームランはなかった。西と同じ試合で打った――西からではない――吉川尚輝(読売ジャイアンツ)も、昨シーズンは0本だった。通算本塁打も少なく、これが5本目だ。

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 他の9球団は、大本命かどうかはさておき、まずは順当な顔ぶれが並ぶ。山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)ら6人は、昨シーズン、いずれも20本以上のホームランを打った。18本塁打のダヤン・ビシエド(中日ドラゴンズ)も、球団では最も多かった(福田永将とタイ)。柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)については、説明不要だろう。昨シーズンの7本は、出場が38試合にとどまったのが理由だ。アダム・ジョーンズ(オリックス・バファローズ)は、メジャーリーグで通算282本塁打を記録している。

 また、中田翔(北海道日本ハムファイターズ)とビシエドは、昨シーズンも球団1本目のホームランを打った。ジョーンズは「3年連続」。2018年はボルティモア・オリオールズ、2019年はアリゾナ・ダイヤモンドバックスでプレーし、どちらも開幕戦でチーム最初のホームランを記録した。

 この12人のうち、シーズン2本目のホームランが出ていないのは、西と大瀬良、吉川だけではない。昨シーズンは26本塁打の外崎修汰(埼玉西武ライオンズ)もそうだ。もっとも、埼玉西武が17試合を終えた時点の成績を比べると、今シーズンのホームランは昨シーズンより1本少ないだけで、打率は6分以上も高い。むしろ、懸念されるのはホセ・ロペス(横浜DeNAベイスターズ)だろう。このままフェードアウトしかねない。

 なお、西は打率.286ながら、開幕戦に続く2登板は5打数0安打(1四球)。シーズン最初の2打席で、ホームランと二塁打を打った。打率.625(!)の大瀬良は、3登板とも安打を記録。連続完投の開幕戦と2登板目は2本ずつで、3登板目も1打席目にヒットを打ったが、4イニングを投げたところで降板し、この日2度目の打席はなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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