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1000三振以上を喫した打者の「三振率ランキング」。今季到達した中田翔と丸佳浩は何位?

宇根夏樹ベースボール・ライター
中田翔 MARCH 14, 2017(写真:田村翔/アフロスポーツ)

 今シーズン、通算1000三振以上の打者は2人増えた。6月28日に中田翔(北海道日本ハムファイターズ)、7月4日に丸佳浩(読売ジャイアンツ)が加わり、到達者は69人となった。

 彼らのうち、最も三振率(打席に占める三振の割合)が高いのは、35.6%のラルフ・ブライアントだ。中村剛也(埼玉西武ライオンズ)と細川亨(千葉ロッテマリーンズ)の三振率も25%を超えているが、この2人でさえ、ブライアントとは10%前後の差がある。現役選手の場合、数値はこれから動いていく。とはいえ、中村も細川も、ブライアントを超えるどころか、近くまで迫ることもなさそうだ。

筆者作成
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 一方、三振率の低さは、10.0%の立浪和義、10.4%の福本豊、11.1%の王貞治が、トップ3に並ぶ。早打ちなので三振率が低かった、というわけではない。3人とも、四球率は三振率を上回る(四球が三振よりも多い)。山本浩二落合博満もそうだ。立浪は二塁打(487本)、福本は盗塁(1065)と三塁打(115本)、王は本塁打(868本)と打点(2170)と四球(2390)など、通算最多の記録を持つ。

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 ちなみに、現役選手では、鳥谷敬(千葉ロッテ)の三振率14.3%が最も低い。1000三振以上の69人中、低い方から数えて17番目に位置する。中田と丸の三振率は、それぞれ18.4%と18.9%。こちらは、高い方から数えて25番目と19番目となる。ごくわずかな差はあるが、中田の三振率は福留孝介(阪神タイガース)とほぼ同じ。丸は、秋山幸二宇野勝の2人と同水準だ。

筆者作成
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 中田と丸に続く70人目の1000三振は、長期欠場がない限り、T-岡田(オリックス・バファローズ)で決まりだろう。マイルストーンまではあと12三振。900三振以上の他3人は、糸井嘉男(阪神)が939三振、浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)が931三振、ウラディミール・バレンティン(福岡ソフトバンクホークス)が916三振なので、いずれも岡田とは少し離れている。この4人の三振率は、岡田が22.7%、糸井が14.8%、浅村が17.4%、バレンティンは21.7%だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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