「初回に10得点」はポストシーズン史上初。しかも、ホームランは皆無

コルテン・ウォン(セントルイス・カーディナルス)Oct 9, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 セントルイス・カーディナルスとアトランタ・ブレーブスが対戦したディビジョン・シリーズは、2勝2敗で第5戦を迎えた。それまでの4試合中、2試合は1点差で、他も2点差と3点差だったことからすれば、第5戦も僅差になってもおかしくなかった。

 ただ、第5戦は、1回表にカーディナルスが10点を挙げた。初回に10得点は、ポストシーズン史上初めてのことだ。それまでは、1958年にミルウォーキー・ブレーブスがワールドシリーズ第2戦の1回裏に挙げた、7点が最も多かった。

筆者作成
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 また、スタッツ社によると、1イニング10得点はポストシーズン最多タイ。1929年にフィラデルフィア・アスレティックスがワールドシリーズ第4戦の7回裏、1968年にデトロイト・タイガースがワールドシリーズ第6戦の3回表(この時の相手はカーディナルスだった)、2002年にアナハイム・エンジェルスがリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦の7回裏に記録している。

 過去3度の1イニング10得点は、いずれもホームランによって3点以上を挙げた。それに対し、今回はホームランなし。イニング最初の得点よりも最初のアウトが早かったのも、今回だけだ。ちなみに、これまでの3チームは、その年のワールドシリーズで優勝している。

 カーディナルスは、2回表に1点、3回表に2点を加える一方で、失点は4回裏のホームランによる1点にとどめ、5年ぶりのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ進出を決めた。

 1回裏のブレーブスも、先頭打者の四球まではカーディナルスと共通していて、1死一、二塁のチャンスも作ったが、そこから続かなかった。こちらは、2001年を最後にリーグ・チャンピオンシップ・シリーズへたどり着くことができていない。2002年以降のディビジョン・シリーズ敗退は8度目。その他に、ワイルドカード・ゲームの敗戦が1度ある。

 なお、スタメンマスクをかぶり、カーディナルスの選手が次々にホームインするのを目の前で見ていたブライアン・マッキャンは、試合後に引退を表明した。メジャーリーグでプレーした15シーズンのうち、マッキャンは最初の9シーズンと最後の1シーズンをブレーブスで過ごした。もっとも、ワールドシリーズ優勝は皆無ではない。2年前にヒューストン・アストロズで、勝利の美酒を味わった。