30本近いホームランを打たれても、防御率は2点台。ソロなら多くても大丈夫!?

ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)Apr 24, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)は、どの投手よりも多くのホームランを打たれている。その本数は28本。2番目に多いマイク・リーク(シアトル・マリナーズ)とは、4本の差がある。バーランダーの被本塁打の多さは、両リーグ2位の138.2イニングが理由ではない。9イニング平均1.82本は、100イニング以上の74投手中、4番目のハイペースだ。

 けれども、バーランダーの防御率は2.99。こちらは、74投手の11位に位置する。被本塁打20本の18投手中、防御率3.00未満は他に皆無。防御率3.50未満も、チームメイトのゲリット・コール(3.12)しかいない。

 30本近いホームランを打たれながら、防御率2点台を記録している理由の一つとしては、「ホームランの種類」が考えられる。バーランダーの被本塁打は、ソロが22本、2ランが5本、3ランが1本、グランドスラムは0本だ。ソロが全体の78.6%を占め、3ランとグランドスラムの合計は3.6%に過ぎない。コールはこの差がさらに大きく、前者が85.7%、後者は0.0%だ。

 ただ、これだけでは、打たれるホームランが多くても防御率は低い理由を、説明できない。菊池雄星(マリナーズ)がいい例だ。被本塁打22本のうち、ソロが20本(90.9%)で、3ランとグランドスラムの合計は1本(4.5%)ながら、防御率は5.37。バーランダーとコールより、2点以上も高い。

 菊池の被打率は、走者がいない時の.260に対し、得点圏に走者がいる時は.314に跳ね上がる。一方、バーランダーは.185と.162だ。コールは.205と.224なので、得点圏の方が上だが、それでも、高い被打率ではない。

 なお、被本塁打30本以上で防御率3.00未満は、これまでに延べ14投手が記録している。21世紀に入ってからは、2001年のカート・シリング(37本/2.98)と2016年のマックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ/31本/2.96)がそうだ。シャーザーと同じシーズンには、デトロイト・タイガースにいたバーランダーも、それに迫った。被本塁打30本で防御率3.04を記録した。

 この3人の場合、シリングとバーランダーは被本塁打の70%以上がソロだったが、シャーザーは60%に届かなかった。一方、得点圏に走者がいる時の被打率が.240未満という点は、3人とも共通する。また、いずれも225イニング以上を投げていて、9イニング平均の被本塁打は1.30本以下。同じシーズンに規定投球回をクリアした他の投手たちと比べると、ややハイペースとはいえ、ずば抜けてはいなかった。