オールスター先発メンバー決定。1次投票はトップながら、2次投票で3位に沈んだ選手も
ファン投票による、オールスター・ゲームの先発メンバーが決まった。従来と違い、今年の投票は2段階に分かれていて、1次投票の各ポジション上位3人(外野手は9人)が2次投票へ進んだ。1次投票の得票は持ち越されず、2次投票の1位が先発メンバーとなった。
その結果、4つのポジションにおいて、1次投票では2位もしくは3位にいた選手が先発メンバーに選ばれる「逆転現象」が起きた。ア・リーグの一塁手は、1次投票2位のカルロス・サンタナ(クリーブランド・インディアンズ)が、1位通過のルーク・ボイト(ニューヨーク・ヤンキース)を上回った。DHも同じく、ハンター・ペンス(テキサス・レンジャーズ)が2位から1位に浮上し、1次投票1位のJD・マルティネス(ボストン・レッドソックス)は2位に終わった。
二塁手は両リーグとも、1次投票3位の選手が、2次投票で最多の票を得た。ア・リーグはDJ・ラメイヒュー(ヤンキース)、ナ・リーグはケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)が選ばれ、ア・リーグの1次投票1位だったトミー・ラステラ(ロサンゼルス・エンジェルス)は3位に沈んだ。先日、ラステラが打った先頭打者ランニング本塁打は、1得点しかないのは当然ながら、得票にもそれほど結びつかなかったようだ。ランニング本塁打ではないが、ラメイヒューもラステラと同じ日に先頭打者ホームランを打った。それについては「「1日に5本の先頭打者ホームラン」は史上初ではないが、「1日に5試合で先頭打者ホームラン」は初めて」で書いた。
1次投票と2次投票は期間が異なるため、あくまでも参考程度とはいえ、ラメイヒューの合計得票はア・リーグ二塁手の3位、ラステラは1位だ。マーテイも合計得票は3位。サンタナは合計得票でボイトを凌いだが、ペンスはJDに及ばなかった。
また、ボイトが1次投票1位→2次投票2位、ラメイヒューが3位→1位となったように、同じチームの選手であっても、明暗は分かれた。ヤンキースで順位が変わらなかったのは、捕手のゲリー・サンチェスだけ。グレイバー・トーレスは遊撃手の3位→2位、ジオ・アーシェラは三塁手の2位→3位と変動し、アーロン・ジャッジは外野手の7位から4位まで上昇した。
ファン投票で選ばれなかった選手も、選手投票とコミッショナー事務局による選出、あるいは故障で辞退した選手や違うリーグの球団へ移籍した選手の代替として、オールスター・ゲームのメンバーとなるチャンスはある。ラステラは初選出となりそうだ。エンジェルスからファン投票で選ばれたのがマイク・トラウトしかいないことも、ラステラには追い風になるだろう。