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ウィル・スミスが一人二役を演じる映画に先立ち、2人のウィル・スミスが対戦あるいはバッテリーを組む!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィル・スミス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)Jun 22, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 この秋に公開される映画「ジェミニマン」で、ウィル・スミスは一人二役を演じている。それに合わせて、というわけではないが、投手と打者による「ウィル・スミスウィル・スミス」が、メジャーリーグで実現するかもしれない。

 サンフランシスコ・ジャイアンツにいる投手のスミスは、メジャーリーグ7年目だ。野手のスミスは、今年5月にロサンゼルス・ドジャースからデビューした。ベースボール・リファレンスで調べたところ、ウィル・スミスというメジャーリーガーは、過去を含め、2人の他にはいなかった。

 ジャイアンツとドジャースはともにナ・リーグ西地区にいて、今シーズン、すでに13試合で顔を合わせているが、スミスはスミスと対戦していない。それどころか、対戦のチャンスすらなかった。投手のスミスは13試合中6試合に登板したが、野手のスミスはデビュー後の降格(と再昇格)もあり、どの試合の時もAAAにいた。

 このカードは、あと6試合が残っている。9月6~8日にドジャー・スタジアム、9月27~29日にオラクル・パークで行われる。

 ただ、8月以降、投手のスミスは違うチームにいる可能性が高い。低迷中のチームで好投している左のリリーバーが、今オフにFAとなる。ジャイアンツがスミスをトレードで「売ろう」とするのは必至だ。

 MLBネットワークのジョン・モロシによれば、ジャイアンツとドジャースによるトレードは2007年が最後だが、ジャイアンツはスミスの放出先として、ドジャースも除外していないという。投手のスミスがドジャースへ移籍すると、スミス対スミスは実現しなくなるが、「投手も捕手もウィル・スミス」というバッテリーメイト誕生のチャンスが出てくる。野手のスミスは、控え捕手だ。

 なお、映画「マトリックス」にはスミスが何人も現れるが、それを演じているヒューゴ・ウィービングと同じ名前のメジャーリーガーは、一人も存在しない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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