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400本塁打以上の捕手はメジャーリーグに何人いるのか。日本は阿部慎之助が3人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・ピアッツァ(左)とチッパー・ジョーンズ Sep 9,1997(写真:ロイター/アフロ)

 6月1日、阿部慎之助(読売ジャイアンツ)が400本目のホームランを打った。これは、日本プロ野球史上19人目。主に捕手としてプレーした選手では、野村克也(657本)と田淵幸一(474本)に続く3人目だ。

 メジャーリーグでは、55人が400本塁打以上を記録している。56人目も、もうすぐ現れそうだ。エドウィン・エンカーナシオン(シアトル・マリナーズ)が――400本目はマリナーズ以外のユニフォームを着て打つかもしれないが――あと7本に迫っている。もっとも、主に捕手を務め、400本以上のホームランを打った選手は、マイク・ピアッツァ(427本)しかいない。389本のジョニー・ベンチが、捕手では2番目に多い。

 日本で400本塁打以上の19人中、一軍の試合に捕手として出場したことがあるのは、3人の他には、衣笠祥雄(504本)と山崎武司(403本)の2人だと思われる。どちらもキャリアの初期にマスクをかぶったが、正捕手を務めたシーズンはない。メジャーリーグでは、ピアッツァの他に、ジミー・フォックス(534本)とカルロス・デルガド(473本)が捕手として出場している。こちらの2人も、正捕手のシーズンは皆無。エンカーナシオンは、マイナーリーグでもマスクをかぶったことがない。

 阿部は2年前に、日本プロ野球では捕手4人目の2000安打に到達している。他の達成者は、野村、古田敦也谷繁元信なので、2000安打&400本塁打以上の捕手は、野村と阿部の2人だ。ピアッツァも、メジャーリーグで2000本以上のヒットを打っている。

 なお、日本プロ野球だけでなくメジャーリーグにも、3000安打以上の捕手はいない。それぞれの最多は、野村の2901安打とイバン・ロドリゲスの2844安打だ。ただ、3060安打のクレイグ・ビジオは、主に二塁を守ったものの、通算20シーズンのうち、2年目からの3シーズンは正捕手を務め、16年目からの2シーズンは外野のレギュラーとしてプレーした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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