上原浩治とともにワールドシリーズ優勝を味わった選手たち。その後、彼らの多くが移っていった球団があった
6年前、ボストン・レッドソックスはワールドシリーズで優勝した(写真)。このシリーズのロースター25人のうち、ブランドン・ワークマン、ダスティン・ペドロイア、ザンダー・ボガーツの3人は、今もレッドソックスにいる。ただ、昨年のワールドシリーズでもプレーしたのは、ボガーツだけだ。ペドロイアは故障していて、ワークマンはその前の2シリーズで登板したものの、ワールドシリーズのロースターからは外され、代わってドルー・ポメランツ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)が入った。
2013年の優勝メンバーは、その後、他球団で2度目あるいは3度目の優勝を味わった選手の方が多い。なかでも、2016年のシカゴ・カブスには、ジョン・ラッキー、ジョン・レスター、デビッド・ロスの3人がいた。
これは、カブスのフロント陣が理由だろう。2011年の秋、カブスはベースボール運営部門の責任者にセオ・エプスティーンを招聘し、その直後にジェド・ホイヤーをGM、ジェイソン・マクラウドを選手育成&スカウティングの長に据えた。この3人は、かつてレッドソックスでともに働いていた。彼らは今もカブスにいて、そのベースボール運営部門には、ロスとクレイグ・ブレズロウも加わっている。
ブレズロウはカブスでは投げなかったが、フェリックス・デュブロントは2014年、クインティン・ベリーは2015年、上原浩治は2017年に、カブスでプレーした。傘下のAAAでは、シェーン・ビクトリーノが2016年にキャリアの最後を過ごし、現在は田澤純一が在籍している。昨年12月に引退を表明したマイク・ナポリは、実現こそしなかったものの、コーチとしてカブスに誘われたという。MLBネットワークなどで活動するジョン・ヘイマンが、1月にツイッターで報じた。
カブス以外では、ジェイク・ピービーが2014年にサンフランシスコ・ジャイアンツ、フランクリン・モラレスは2015年にカンザスシティ・ロイヤルズで、どちらも2度目のワールドシリーズ優勝を経験した。モラレスのワールドシリーズ初登板は2015年だ。2013年はロースターに入っていたものの、25人のなかで彼だけが出場しなかった。
また、ベリーとジョニー・ゴームズは、それぞれミルウォーキー・ブルワーズとアリゾナ・ダイヤモンドバックスで、外野&走塁コーディネーターを務めている。