日本開幕シリーズは捕手がよく打つ!? 最多安打は捕手、最多本塁打も別の捕手
7年前、イチロー(シアトル・マリナーズ)は日本開幕シリーズの初戦にヒットを4本打った。これまでに4度開催された日本開幕シリーズで、1試合4安打を記録した選手は他にいない。ただ、その翌日、イチローは4打数0安打に終わった。日本開幕シリーズ通算4安打は、2位タイだ。2004年にトビー・ホールが記録した5安打には届かなかった。
当時、タンパベイ・デビルレイズに在籍していたホールは、2試合とも「8番・捕手」として出場した。どちらの試合のヒットも、二塁打を1本ずつ含んでいる。
ホールを含め、日本開幕シリーズ通算4安打以上の選手は、5人中3人が捕手だ。カート・スズキ(現ワシントン・ナショナルズ)は2008年と2012年の計4試合で4安打、打率にすれば.235なので除外しても、半数を捕手が占める。
また、日本開幕シリーズでホームランを打った20人のうち、2本塁打はホルヘ・ポサダだけだ。こちらも、ポジションは捕手。ホールと同じ2004年に来日し、ニューヨーク・ヤンキースの「6番・捕手」として、2試合目の3打席目と4打席目にそれぞれ右打席と左打席からホームランを放った。ちなみに、この試合では松井秀喜もホームランを打っている。松井に打たれたジェレミー・ゴンザレスは、3年後に読売ジャイアンツで「GG」として5試合に登板した。左打席のポサダに打たれたホルヘ・ソーサは、中日ドラゴンズ(2012年)と横浜DeNAベイスターズ(2013~14年)で投げた。
サンプル数の少なさからすると、偶然の可能性が極めて高いとはいえ、今回の日本開幕シリーズでも、捕手のバットから立て続けに快音が響くかもしれない。オークランド・アスレティックスの捕手は、ニック・ハンドリーとジョシュ・フェグリーの2人。マリナーズもオマー・ナバイエズとデビッド・フレイタスの2人だろうが、3人目としてホゼ・ロバトンの来日もあり得る。■追記3/16:アスレティックスはもう1人、ビュー・テイラーもロースターに入れた。
なお、上の写真からわかるとおり、A.J.ピアジンスキも捕手だが、1998年から2016年までプレーしながら、日本開幕シリーズには縁がなかった。日米野球には2002年に参加し、12打数4安打(東京ドームでは5打数2安打)を記録した。