「最もワールドチャンピオンから遠ざかる球団」が、今秋もポストシーズンへ。悲願成就の鍵を握るのは
9月15日、クリーブランド・インディアンズが15対0で勝利を収め、地区優勝を決めた。2016年からの地区3連覇は、球団史上2番目に長く、1995~99年の5連覇に次ぐ。
ただ、インディアンズがワールドシリーズで優勝したのは、70年前の1948年が最後だ。その後、ポストシーズンに11度出場し、うち4度(1954、1995、1997、2016年)はワールドシリーズまで進んだが、頂点にはたどり着けなかった。直近2度のワールドシリーズは3勝4敗。どちらも、最後は延長戦で敗れた。
ワールドチャンピオン後の「空白期間」は、継続中では最も長く、他の球団とは30年以上もの開きがある。また、ワールドシリーズで一度も優勝していない7球団は、いずれも1961年以降に誕生した。
今シーズンのインディアンズは、ポストシーズンで対戦する可能性のあるア・リーグの相手に対し、ニューヨーク・ヤンキースに2勝5敗、ヒューストン・アストロズに3勝4敗、オークランド・アスレティックスに2勝4敗と負け越している。だが、この点はそれほど心配しなくてもいいだろう。試合数が少ない上、対戦はすべて前半戦だった。ボストン・レッドソックスとは8月下旬に4試合を行い、2勝2敗。9月21~23日に再び対戦する。
ホゼ・ラミレスとフランシスコ・リンドーアを中心とする打線は、リーグ3位の得点を挙げていて、そこにジョシュ・ドーナルソンも加わった。ローテーションには、エースのコリー・クルーバーをはじめ、165イニング以上&防御率3.45未満が4人並ぶ。トレバー・バウアーは故障者リストに入っているが、ポストシーズンには間に合う見込みだ。
70年ぶりに栄光を掴み、「最もワールドチャンピオンから遠ざかる球団」の称号をピッツバーグ・パイレーツに譲り渡せるかどうかの鍵は、ブルペンが握りそうだ。アンドルー・ミラーとコディ・アレンが万全であれば、7月半ばに獲得したブラッド・ハンドとともに強力なトリオが形成されるが、ここまではそうなっていない。
ちなみに、ワールドチャンピオン後の「空白期間」トップ3は、シカゴ・カブスの107年間(1909~2015年)、シカゴ・ホワイトソックスの87年間(1918~2004年)、レッドソックスの85年間(1919~2003年)だ。インディアンズがそこに割って入る(のを回避する)までには、まだ時間がある。