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横浜で揃い踏みしなかったグリエル兄弟は、ヒューストンでも同じフィールドに立てず

宇根夏樹ベースボール・ライター
ルルデス・グリエルJr.(トロント・ブルージェイズ)Apr 25, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ユリ・グリエル(ヒューストン・アストロズ)とルルデス・グリエルJr.(トロント・ブルージェイズ)が、兄弟揃って横浜DeNAベイスターズでプレーすることはなかった。

 ユリは2014年の途中から62試合に出場し、打率.305、11本塁打、OPS.884を記録したが、契約2年目は来日せず。ルルデスは一度も来日することなく、2人は2016年2月に亡命した。ユリは7月に5年4750万ドルでアストロズと契約し、ルルデスは11月に7年2200万ドルでブルージェイズへ入団した。

 ユリは現在、アストロズで一塁を守っている。今年4月には、ルルデスもメジャーデビューを果たした。ブルージェイズとアストロズは、6月25日~27日に3試合を行う。チームこそ違うものの、ヒューストンのミニッツメイド・パークには兄弟が揃うはずだった。

 けれども、そうはならなかった。ルルデスは6月22日に、AAAへ降格となった。

 4月20日のデビュー戦で、ルルデスは2本のタイムリー・ヒットを打った。この時点では、二塁の座を掴むチャンスもあった。だが、その後はなかなか結果を残せず、5月13日にAAAへ落とされた。6月19日に再昇格し、21日はキャリア3本目のホームランを含む2安打を記録したものの、翌日にAAAへ戻された。

 6月以降、ブルージェイズの二塁はデボン・トラビス、遊撃はアレドミーズ・ディアスが守っている。開幕戦と同じ2人だ。控えとしてルルデスをベンチに置いておくより、マイナーリーグでプレーさせる方がいいという判断なのだろう。

 ブルージェイズとアストロズは同じア・リーグながら、地区が異なるため、ホームとアウェーで1シリーズずつしか対戦しない。次は、9月24日~26日にトロントのロジャース・センターで行われる3試合だ。横浜とヒューストンに続く「三度目の正直」ではないが、この時にはロースター枠が25人から40人に広がっているので、故障さえしていなければ、トロントにグリエル兄弟が揃うことになりそうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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