最年長ノーヒッターは逃しても、8回に入るまでノーヒッターは最年長
4月15日、バートロ・コローン(テキサス・レンジャーズ)は8回裏の先頭打者に四球を与え、あと6アウトに迫っていた完全試合を逃した。さらに、次の打者には二塁打を打たれ、ノーヒッターも途切れた。
現役最年長のコローンは、5月に45歳を迎える。この試合の時点では、44歳と326日。完全試合を成し遂げていれば、ランディ・ジョンソン(40歳と251日)の最年長記録を更新し、ノーヒッター達成なら、ノーラン・ライアン(44歳と90日)の最年長記録を塗り替えていた。
ただ、エバン・グラント(ダラス・モーニング・ニューズ)のツイートによると、8回に入るまでノーヒッターを継続したのは、コローンが最年長だという。
それまでの最年長が誰だったのか、グラントは書いていないが、おそらくライアンだと思われる。ライアンは1991年5月に7度目のノーヒッターを達成し、自身が持つ最年長記録を更新しただけでなく、その2ヵ月後にも8回に入るまで無安打に抑えた。ちなみに、6度目のノーヒッターは、43歳だった前年6月。サイ・ヤング(1908年)の41歳を上回った。ヤングはランディに塗り替えられるまで、完全試合の最年長記録(37歳)も持っていた。
コローンは1997年6月にAAAでノーヒッターを達成しているが、メジャーリーグではまだ一度もない。2000年9月にあと5アウトまで迫った試合が、最も惜しかった。
次の登板は、4月21日のシアトル・マリナーズ戦が予定されている。こんなシナリオはどうだろうか。44歳のコローンが44歳のイチローを最後に討ち取り、ノーヒッターの最年長記録を更新する。あるいは、イチローが試合終盤にヒットを打ち、コローンのノーヒッターを阻む。2人の対戦成績は、打率.275(109打数30安打)、出塁率.282、3本塁打だ。2001年はディビジョン・シリーズでも対戦していて、この時は8打数5安打だった。