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日本復帰ならイチローはどこへ。過去の例からするとオリックスよりも中日が有力

宇根夏樹ベースボール・ライター
イチロー Jul 24, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 メジャーリーグから日本プロ野球(NPB)へ戻ってきた選手は少なくない。メジャーリーグを挟み、前後に日本プロ野球でプレーした日本人選手は38人を数える。

 ここには、メジャーリーグ出場がないか、渡米の前後どちらかで一軍出場のない選手はカウントしていない。木田優夫岡島秀樹らは、最初の日本復帰を対象とした。

 彼らの復帰先は、渡米前と同じ球団が17人、違う球団が21人。ちなみに、藤川球児は後者だ。彼は日本へ戻ってきた当初、独立リーグで投げた。

 また、野手の復帰先に限ると、11人中7人が渡米前と異なる。これらの前例からすると、イチローが今オフに日本へ戻ってくる場合、復帰先は古巣のオリックス・バファローズ(在籍当時はブルーウェーブ)よりも中日ドラゴンズの可能性が高いということになる。

 とはいえ、オリックスにしても、イチローとチームメイトだった田口壮を復帰させた前例がある。中村紀洋もそうだ(渡米前後にプレーした球団ではなく、渡米前後に所属した球団)。投手では木田が、デトロイト・タイガースの前後にオリックスで投げた。

 それよりもまず、イチローは日本へ戻ってくるのか。

 ポイントになりそうなのは、イチローがマイナーリーグ契約を受け入れるかどうかだ。ノン・ロースター・インバイティー(キャンプ招待)付きのマイナーリーグ契約なら、得ることはできるだろう。だが、メジャーリーグ契約を求めるとそう簡単にはいかず、日本復帰の可能性は高まる。

 マイナーリーグ契約を交わし、メジャーリーグのロースターに入れず、FAになったとしても、イチローの人気を考えれば、そこから名乗りを上げる日本の球団はあるはずだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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