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清宮幸太郎も大谷翔平と同じように、北海道日本ハムで5年プレーした後にメジャーリーグへ?

宇根夏樹ベースボール・ライター
清宮幸太郎 SEPTEMBER 22, 2017(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 清宮幸太郎大谷翔平は、高校から北海道日本ハム・ファイターズに入団した。メジャーリーグでのプレーを望んでいる点も共通する。

 大谷はドラフトの翌年から5年プレーし、今オフにポスティング移籍を申請した。これを清宮に当てはめると、2022年のオフとなる。

 ただ、その時までにルールが変わらない限り、清宮がメジャーリーグに行くのは、もっと遅くなるのではないか。

 来年11月1日から2021年10月31日まで、ポスティング移籍によって日本の球団が得る金額(メジャーリーグの球団が支払う金額)は、その選手が交わした契約によって決まる。

 メジャーリーグ契約の場合は「総額2500万ドル以下=その20%」「2500万ドル超~5000万ドル以下=500万ドル+2500万ドルを超えた分の17.5%」「5000万ドル超=937万5000ドル+5000万ドルを超えた分の15%」の3段階に分かれる。この他に「選手が獲得した出来高や行使されたオプション契約の15%」などが追加される。マイナーリーグ契約の場合は「契約金の25%」だ。

 また、大谷がそうであるように、25歳未満の選手はマイナーリーグ契約しか交わせない。

 これらのルールがそのままだとすると、清宮が2022年のオフに、大谷と同じ23歳でポスティング・システムを経由してメジャーリーグの球団と契約した際、北海道日本ハムが手にする金額は、大谷の移籍で得る2000万ドルよりもかなり少なくなる。

 例えば、契約金が1000万ドルだとしても、北海道日本ハムはその25%、250万ドルしか得られない。これからという年齢の選手を手放すには、あまりにも安い気がする。しかも、金額はこれより低くなる可能性も高い。

 昨年7月にサンディエゴ・パドレスと契約したキューバン左腕、エイドリアン・モレホーンの契約金は1100万ドルだった。これは、昨年7月2日から今年7月1日までに契約したインターナショナル・サイニング・ボーナス・プールの対象選手のなかでは、最も高かった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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