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アストロズが初優勝を飾り「一度もワールドチャンピオンになっていない球団」は7つに。次の初優勝はどこ?

宇根夏樹ベースボール・ライター
創設56年目のアストロズがワールドシリーズ初優勝 Nov 1, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ヒューストン・アストロズがワールドシリーズ初優勝を飾り、「一度もワールドチャンピオンになっていない球団」は8から7に減った。

 7球団のうち、現時点で最もワールドチャンピオンに近いのは、ここ2年とも地区優勝をしているワシントン・ナショナルズだろう。ただ、ブライス・ハーパーがFAになるまでには、あと1年しか残っていない。

 ナショナルズとシアトル・マリナーズは、他の5球団と違い、ワールドシリーズに出場したこともない。マリナーズは2001年を最後にポストシーズンに進んでおらず「最もポストシーズンから遠ざかっている球団」でもある。

 他の5球団中、テキサス・レンジャーズは最もワールドチャンピオンに近づき、2011年にあと1アウトまで迫った。レンジャーズと同じく、ミルウォーキー・ブルワーズも1982年に3勝2敗と王手をかけたが、どちらもセントルイス・カーディナルスに敗れた。現在、ブルワーズはナ・リーグにいるが、当時はア・リーグに所属していた。

 一方、コロラド・ロッキーズはワールドシリーズで1勝もしていない。2007年に地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズを負け知らずで通過したが、ワールドシリーズはボストン・レッドソックスにスウィープされた。サンディエゴ・パドレスはワールドシリーズで1勝8敗、タンパベイ・レイズは1勝4敗だ。

 また、ロッキーズは「地区優勝をしたことのない球団」でもある。4度のポストシーズン進出は、いずれもワイルドカードによるもの。マイアミ・マーリンズも地区優勝はしていないが、フロリダ・マーリンズ時代にワイルドカードでポストシーズンに進んだことが2度あり、どちらの年もワールドチャンピオンまで登り詰めた。

 7球団のなかではレンジャーズが最も古く、来年はワシントン・セネタース時代から数えて創設58年目となる。アストロズは、今年が創設56年目だった。なお、「最もワールドチャンピオンから遠ざかっている球団」はクリーブランド・インディアンズだ。最後のワールドシリーズ優勝は1948年で、ここ2度のワールドシリーズ、1997年と2016年は、いずれも第7戦に延長戦で敗れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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