1984年、大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。著書に『古関裕而の昭和史』『文部省の研究』(文春新書)、『天皇のお言葉』『大本営発表』『ふしぎな君が代』『日本の軍歌』(幻冬舎新書)、『空気の検閲』(光文社新書)、『たのしいプロパガンダ』(イースト新書Q)などがある。
記事一覧
- 日本人は「SNS戦争」に乗る必要はない。ゼレンスキー演説を前に心がけたいこと
ゼレンスキー大統領のオンライン演説が3月23日、日本でも行われる。その内容に注目が集まっているが、どんな内容であっても、日本人は一呼吸おいて受け止めるべきではないか。
- プーチンは侵略者だとしても、日本人はウクライナのプロパガンダを丸呑みにしてもいいのか?
ロシアのウクライナ攻撃は明確な侵略行為である。しかし、ウクライナ側のプロパガンダがすべて正しいわけではない。第三国である日本に生きる人間として、これに冷静に対処する方法を考える。
- 昭和天皇も思わず「あれ、まだある?」…土用の丑の日が数倍楽しくなる“日本人の鰻好き”エピソード決定版
今日は土用の丑の日。昭和天皇も、斎藤茂吉も、日本人は昔から鰻が大好きでした。そのエピソード、みなさんはどれくらいご存知ですか?
- <今日は何の日?>「大本営から大ニュースが!」「手が震えた」太平洋戦争開戦…発表までの“緊迫の秘話”
本日、12月8日は、太平洋戦争の開戦日です。現在もテレビなどでその日の「大本営発表」が歴史資料として流されていますが、実はこれ、当日その時のものでなく、あとから録音・録画されたものだったといいます。
- <朝ドラ「エール」総括>「ああ、寂寞。私の心に空洞ができた」ドラマで描かれなかった古関裕而のその後
朝ドラ「エール」がついに最終回を迎えました。今回は、描かれなかった「その後」を解説するとともに、本作最大の注目点だった「戦争を描けたか」という問題について総括的に考察します。
- <朝ドラ「エール」と史実>「父の愛国心」に娘も感動。「オリンピック・マーチ」に隠されたメロディとは?
ついに最終週となった、朝ドラ「エール」。大方の予想どおり、やはり最後は「オリンピック・マーチ」。なぜ古関はその作曲者に選ばれたのでしょうか。そしてそこにはどんな思いがこめられていたのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>「あの娘の気持をいちばんよく理解して…」古関裕而は娘の結婚にどう応えた?
朝ドラ「エール」もいよいよラストスパート。最後の山場のひとつは、一人娘・華の結婚です。では、モデルとなった古関裕而の家庭では、娘の結婚はどのように受け止められたのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>現実でも「難曲で売れない」と放置された「イヨマンテの夜」…ヒットの理由は?
朝ドラ「エール」、今週は「イヨマンテの夜」が登場しました。代表的な古関メロディーですが、史実でも会社から「売れない」と判断され、宣伝してもらえませんでした。では、なぜそれが人気曲になったのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>「俺を殺せと言うのか」占領軍の過酷な命令が伝説的ドラマ「君の名は」を生んだ
朝ドラ「エール」では、予想どおり「君の名は」が出てきました。「放送中は女湯がガラあきになった」といわれる、伝説的なラジオドラマです。ただ、そのタイトルの背景には、占領軍の無慈悲な命令がありました。
- <朝ドラ「エール」と史実>人気1位の名曲「高原列車は行く」。古関裕而の弟の“恋愛話”との関係は?
朝ドラ「エール」に登場した「高原列車は行く」。現在も人気投票で1位になったこの名曲はどのようにして生まれたのでしょうか。そして、ドラマで描かれたように、古関と弟の恋愛話と関係していたのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>離別の真相…村野鉄男のモデル・野村俊夫の弟は、ガダルカナルで戦死していた
朝ドラ「エール」、今週は村野鉄男に焦点が当たります。この村野は、作詞家の野村俊夫がモデルです。実際の野村も弟と離別していますが、その原因は貧困ではなく、太平洋戦争における戦死でした。
- <朝ドラ「エール」と史実>「楽団からホーッと歓声…」音のモデルは、藤山一郎・李香蘭とオペラに出ていた
今週の朝ドラ「エール」は、ヒロインの音に焦点が当たりました。モデルとなった古関金子は戦後、藤山一郎や李香蘭と一緒に放送オペラに出演しています。ただ、声楽を止めた理由はもっと別のところにありました。
- <朝ドラ「エール」と史実>「やはり球場に立ってよかった」甲子園で脳裏に湧いた「栄冠は君に輝く」実話
朝ドラ「エール」では、夏の甲子園に欠かせない名曲「栄冠は君に輝く」が登場しました。史実でも、古関裕而は実際に球場のグラウンドを見学して、メロディーを思いついたといいます。
- <朝ドラ「エール」と史実>「夜は飲みつづけ、日中は寝つづけ」佐藤久志のモデルも酒浸り…どう復活した?
戦後編も2週目に入った朝ドラ「エール」。福島三羽烏のひとり佐藤久志が、酒浸りで零落しているという衝撃的な展開となりましたが、これは、モデルとなった歌手・伊藤久男の史実にもとづいています。
- <朝ドラ「エール」と史実>「人々の再起を願って長調に…」本当は原作者に会わず作曲された「長崎の鐘」
戦後編に入った朝ドラ「エール」。「とんがり帽子」に続いて登場したのは「長崎の鐘」でした。もっとも、現実の古関裕而は、原作者の永井隆に会うことなく、このヒット曲を完成させています。
- <朝ドラ「エール」と史実>「鐘の鳴る丘」成功と復活の真相。実際の古関裕而は戦後すぐ活動再開していた?
戦後篇に入った朝ドラ「エール」。主人公の裕一は、戦争の影響でしばらく作曲できない状態が続いていましたが、「鐘の鳴る丘」でついに復活しました。この展開はどこまで史実どおりだったのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>藤堂先生は“戦死しなければならなかった”…古関裕而は軍歌をどう総括したか?
朝ドラ「エール」の戦時下篇がついに完結しました。その最大の山場は「藤堂先生の戦死」だったでしょう。これは史実ではありませんが、物語を構成する上で、不可欠の部分だったと指摘できます。
- <朝ドラ「エール」と史実>「前線の慰問中に襲撃されて恩師死亡」の衝撃。どこまで事実がベースか
戦時下篇もクライマックスに入った朝ドラ「エール」。今回は、主人公の恩師が、ビルマで敵軍の襲撃に遭い、戦死してしまいました。この衝撃的なエピソードは、どこまで事実がベースになっているのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>本当は危険な前線まで行っていない? 古関裕而がビルマでやっていたこととは
戦時下篇もいよいよ大詰めの朝ドラ「エール」。主人公の裕一はビルマに慰問に訪れます。実際の古関裕而もビルマに訪れていますが、前線には向かわなかったといいます。では、現地でなにをやっていたのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>本当は母の病気で辞退を申し出ていた? それでも古関裕而は3度も戦地へ行った
戦時下篇3週目の「朝ドラ」エールでは、主人公の裕一が、戦地慰問への決意を固めます。実際の古関裕而はなんと3回も戦地を訪問しました。では、どの戦地訪問が今回のドラマでは生かされるのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>「長い間求めていたのはこれだ!」現実でも予科練習生に支持された「若鷲の歌」
朝ドラ「エール」に出てきた軍歌「若鷲の歌」。ドラマでは、兵役をまぬかれた主人公・裕一の負い目が重要な役割を果たしていますが、実際の古関裕而はどうだったのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>召集令状→即日解除の真相。実際の古関裕而は「事務処理ミス」で兵隊に取られた
戦時下篇も3週目に入った朝ドラ「エール」。主人公の裕一に召集令状が届きますが、これは史実にもとづくエピソードです。ただ、実際は「事務処理ミス」が原因であり、その軍隊生活も約1ヶ月に及びました。
- <朝ドラ「エール」と史実>「音楽は軍需品なり」は実話。そして木枯のモデルも“軍部に利用されていた”
今週の朝ドラ「エール」では、音楽挺身隊が登場しました。これは山田耕筰を隊長とする実在の組織ですが、どんな活動を行っていたのでしょうか。
- <朝ドラ「エール」と史実>「訓練で成績上位」「民族のため最善」“音のモデル”は戦時下をどう過ごした?
太平洋戦争下の朝ドラ「エール」。ヒロインの音は、音楽挺身隊に参加します。モデルとなった古関裕而の妻・金子は、隣組防空群などで活躍し、「民族のために考慮の上に最善をつくしました」などと振り返っています。
- <朝ドラ「エール」と史実>「これこそニュース歌謡の醍醐味」と絶賛された「英国東洋艦隊潰滅」誕生秘話
朝ドラ「エール」は今週より太平洋戦争に突入。裕一は、さっそく「ニュース歌謡」に駆り出されます。この「ニュース歌謡」は実在するのですが、その日のうちに戦果を歌謡化するという、とても過酷な企画でした。