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全員元球児のレゲエクルー・MACK JACKが熱い友情を歌う卒業ソング「マイメン」に集まる注目

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
左からALI、M.C.L、CHAI、JAGA-C

メンバー4人がそれぞれの学生時代の大切な友人=マイメンとの熱い友情を描いた、渾身の卒業ソング

3月はWBC、センバツ高校野球と野球に注目が集まり、さらに卒業シーズンでもある。この季節に躍動しているのが、神戸発、全員元球児の4本マイクのレゲエクルー・MACK JACKだ。昨年リリースした「心に太陽」は1都7県で夏の高校野球地方大会の応援ソングに起用され、北海道日本ハムファイターズの昨年のルーキー・有薗直輝選手が、登場曲に使用していた。

2月10日に配信リリースした最新曲「マイメン」は、4人がそれぞれの学生時代の大切な友人=マイメンとの熱い友情を描いた渾身の卒業ソングだ。卒業ソングに留まらず、季節を問わず全世代に友人の大切さ、人生においてその存在の大きさについて改めて教えてくれる一曲になっている。M.C.L(ミッチェル)、ALI(アリ)、CHAI(チャイ)、JAGA-C(ジャガシー)にこの曲についてインタビューした。

「今まで以上にメンバー同士の歌詞の世界観の繋がりを意識しました」

ALI(ライヴPhoto:八重代晃矢 以下同)
ALI(ライヴPhoto:八重代晃矢 以下同)

CHAI
CHAI

この曲のプロデュースは、これまでケツメイシ、ファンキーモンキーベイビーズ、ゴスペラーズ、清水翔太等数多くのアーティストを手がけてきたYANAGIMAN。YANAGIMANが作ったトラックに、4人がそれぞれのマイメンへの思いを歌詞に昇華させていった。

「それぞれが歌詞を持ち寄って、今まで以上にメンバー同士の歌詞の世界観の繋がりを意識しました。1番はCHAIから僕への流れや、2番ではM.C.LからJAGA-Cの流れ、繋がりを意識して熱を伝えることができたと思います。それは僕らが学生時代を、共に過ごしてきたからこそ出てくる感情というか」(ALI)。

「歌っていると感情がどんどん昂っていって、歌詞もかなり書き直しました。ALIも言っていますが、繋がりを大切にしたので、例えば1番は<お前とおったらやっぱ調子いい~>という歌詞から始まって、ALIの最後の<~やっぱ1番調子いいみたいやわ~>って起承転結がきちんとあって。2番のM.C.LとJAGA-Cの支え合っている関係の表現も、繋がりを意識して歌っていくうちに、それぞれの気持ちがどんどん繋がっていって、歌詞も変わっていきました。自分だけの気持ちではなく、それを相手と交換し合っているようなイメージで作っていったら、すごくいいバースができあがりました」(CHAI)。

「いかに自分達の思い、言葉を聴いている人にきちんと伝えることができるか。今までYANAGIMANさんにプロデュースをしていただいてから、ずっと言われ続けていることです。今回もそれを意識して、歯切れよく、でもあまり激しいラップではないですが、ひと言ひと言をどうやったら伝わるかを考えて、4人で歌っています」(M.C.L)

「自分達の中で一番書けるテーマ。言いたいことがありすぎて困りました」

歌詞には、4人のやんちゃな学生時代が映し出されていると同時に、どこか切なさも伝わってくる。

JAGA-C
JAGA-C

「自分達の中で一番書けるテーマで、言いたいことがありすぎて困りました。でもこのタイミングでやっと友情ソングをリリースできて嬉しいです」(CHAI)。

「<~いつでも電話くれてOK>という歌詞がありますが、今はLINEの方がいいかなと思いましたが、敢えて電話にしているのは、世代感が出ていて僕等らしいポイントだと思います」(M.C.L)。

「この曲は後半にかけて激しい転調があったり、僕らの中では新しい試みの曲で、その盛り上がりも聴きどころのひとつだと思います」(JAGA-C)。

伝わってくるマイメンとの過ごした時間、交わした言葉、抱いた感情が、その後の人生にも好影響を与えていることが歌詞から伝わってくる。

「MUSIC VIDEOを観てくださった人から、『この曲を聴くと、大事な友達のことを絶対思い出せる』というコメントがあって、すごく嬉しかったです」(CHAI)

「<マイメン>の掛け声のところは、ライヴを意識して作ったので、マスク越しの声出しOKになった今、お客さんとの一体感を楽しみたい」

「マイメン」(2月10日配信リリース)
「マイメン」(2月10日配信リリース)

この曲は1月27日に東京club asiaで行われたライヴイベント「FADE2RED」で初披露した。そこでのファンの反応に手応えを感じた。キラーチューン、ライヴでの鉄板曲ができあがった。

M.C.L
M.C.L

「まさかあんなにコール&レスポンスで<マイメン>って言ってもらえると思ってなくて、しかも東京のお客さんに盛りあがってもらえて、本当に嬉しかったです」(ALI)。

「まさに<マイメン>の掛け声のところは、ライヴを意識して作ったので、声出しができない状況がずっと続いた中で、マスク越しとはいえ声出しがOKになって、やっと光が見えてきたタイミングでお客さんと一体になれて、感動しました」(CHAI)。

「ライヴの後、物販をやっていたら今年卒業する女子高生が来てくれて『MACK JACK初めて観たけど『マイメン』めっちゃ良かった』って言ってくれ、卒業する子たちに届いたというのが嬉しかったです。最初『マイメン』という言葉はジェネレーションギャップがあるんじゃないかって話も出たのですが、でも高校生も『マイメン』って言ってくれたので、よかったです」(M.C.L)

「この曲をライヴで歌う時は、気持ちが高まって僕等もサビでは涙を流してしまうこともあるので、友達のことを思いながら、泣きながらたくさんの人に歌って欲しいです」(JAGA-C)。

ちなみにメンバーそれぞれの“卒業ソング”といえば…。

「僕はレミオロメンさんの『3月9日』がすごく印象に残っています」(ALI)。

「みんな同じ年なので、僕も当時すごく聴いたのは『3月9日』です」(JAGA-C)

「僕はET-KINGさんの『さよならまたな』です。卒業でもうすぐ寮から出ていくという時、ベッドに潜り込んで泣いたことを思い出します。やっぱりこの時期になるとカラオケで歌いたくなります」(CHAI)。

「僕は高校の卒業式でみんなで歌った、いきものがかりさんの『エール』です。野球部できつくて、でも楽しくて、そんな3年間の最後に歌った曲なので印象深いです」(M.C.L)。

「いつか『熱闘甲子園』のテーマソングを歌いたい」

これからのMACK JACKの“野望”を聞かせてもらった。

写真提供/ソニー・ミュージックエンタテインメント
写真提供/ソニー・ミュージックエンタテインメント

「この曲を軸に、全国でライヴを重ねていって、いつかは『熱闘甲子園』のテーマソングを歌いたいです。そして甲子園球場でライヴをやることを目標に、スピードを上げて走り続けたいです」(M.C.L)

4月1日(土)には大阪LIVE SQUARE 2nd LINEで、この曲のレコ発ワンマンライヴ『MACK JACK ワンマン・ライブ~マイメンのマイメンは皆マイメン~』 を開催する。

MACK JACKオフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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