8月19日から札幌市のどうぎんカーリングスタジアムではじまるどうぎんカーリングクラシック2021女子編に続き男子の出場全8チームを紹介する。

 まず男子のラウンドロビン(予選リーグ)Aプールだが、本命は日本選手権3連覇のコンサドーレ(Matsumura)だろう。ショット、スイープ、戦術などあらゆる面で国内チームでは一日の長がある。今季の目標はなんといっても12月に開催される五輪最終予選で北京への切符を勝ち取ること。スキップの松村雄太は「戦術などを振り返りながら、しっかりターゲティングをしていきたい」と今季の展望を語る。結果を出しながら内容も求められるのはトップチームの宿命だ。魅せるプレーで日本のカーリングを牽引してほしい。

 コンサドーレに初戦でぶつかるのは日本選手権4位のSC軽井沢クラブ(Yamaguchi)だ。今大会はフォースに20歳の新鋭・栁澤李空を抜擢し、編成を新たにした初実戦となる。スキップの山口剛史は栁澤について「強いメンタルがあるのでプレッシャーショットも決めてくれるでしょう。頼もしい存在です」と信頼を寄せるが、まずは王者相手にどこまでの戦いができるか注目だ。

 ジュニアの国内王者であり、2018年大会の優勝経験もある札幌国際大(Sato)は今季、ジュニアのタイトルと一般の二兎を追うシーズンになりそうだ。

 昨年のジュニア優勝メンバーで主戦であった鎌田渓、青木豪が共に今季で22歳を迎えることで、ジュニア世代のカテゴリーを外れる。そのため11月の日本ジュニア選手権(札幌)は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州出身の“逆輸入カーラー”佐藤剣仁をスキップに据え、新野和志、佐々木彩斗、さらにチーム唯一の常呂出身で網走南ケ丘高の小林駿汰を加えた布陣で挑む。連覇を達成すれば、来年1月にフィンランド・ロホヤで開催される世界ジュニアB選手権に派遣され、そこで3位以内の成績を残せば、3月にスウェーデン・ヨンショーピングで行われる世界選手権に繋がる。ここまでがひとつめの目標だ。

 一般カテゴリーでは日本選手権を目指す。地方予選にあたる道央ブロック、北海道選手権などを青木や鎌田、荻原功暉ら年長組を中心にこなし、2年ぶりの日本選手権で上位を狙う。

 さらに12月には青木、鎌田、新野、佐々木、荻原という現役の学生と学院生で組んだチームが、スイス・ルツェルンで行われるユニバーシアードの代表候補として挙がっている。それも含めると二兎を超えるタイトルを獲りにいくことになり、ターンオーバー制に近い編成で柔軟に挑む。新井貢監督や土居誉享コーチの采配も含め、総力戦になるだろう。学生から一般への移行という意味で後進のモデルケースとなる意義あるチャレンジだ。

 Aプールの4チーム目は地元の星・高松製作所(Kawano)だ。昨年、今年と激戦の北海道選手権で2年連続でベスト4という安定した実績を残している。

「チームとしては今季こそ日本選手権を目指しているので、ここでいい試合ができれば自信になる。強い相手ばかりですが、まずは1勝を目指したい」と語るのは最年長のセカンド・高松賢司だ。ホームリンクで番狂わせを起こしたい。

 Bプールは日本選手権準優勝の常呂ジュニア(Maeda)、同3位のTM軽井沢(Morozumi)という国内トップチームに、北海道選手権準優勝のCheckmate(Tsuruga)、同3位のKiT CURLING CLUB(Hirata)という道勢が挑む構図になりそうだ。常呂ジュニアは北海道選手権優勝チームでもあるので、道勢表彰台に3チームのTM軽井沢が入り込んだ組という見方もできる。

 中部電力のコーチとの“二刀流”を継続するTM軽井沢のスキップ・両角友佑に今季について聞けば「まずは12月の常呂(世界選手権の代表決定強化合宿)に向けてのシーズンになると思う」としたうえで、今大会は「国内でもいいチームが揃ったので、その中で決勝まで進み1試合でも多く試合をしたい。あわよくば賞金をいただき活動費を稼ぎたい」と笑った。らしさ全開で王者奪還、世界へのリスタートを切る。

 両角と共に平昌五輪を戦った平田洸介が五輪後に地元・北見で立ち上げたのがKiT CURLING CLUBだ。結成直後の2018年のどうぎんクラシックでは準優勝するなど高いポテンシャルを見せる一方で、ジュニア世代の台頭などもあり、いまだ日本選手権の出場経験がない。

「まずはそこを目指して、今まで積み重ねてきたものが出せるように頑張ります」(スキップ・平田)

 2月の日本選手権で鮮烈な全国デビューを飾った“ドラゴン”(常呂のリーグ戦などオリジナルのチーム名)こと常呂ジュニアも今季は多忙なシーズンを迎える。札幌国際大同様日本ジュニアの優勝、世界ジュニアでの表彰台、さらに一般では世界選手権出場、日本選手権でコンサドーレへのリベンジを目標に掲げる。スキップの前田拓海は今大会について「今季、初めての試合なので(11月の日本)ジュニアに向けての課題が見つかれば」としたうえで「できれば2勝以上して決勝トーナメントに進みたい」と語ったが、実績も技術も十分だ。2月の日本選手権同様、今季も主役候補に挙がるチームのひとつとなる。

 地元のジュニアからはもうひとつ有力チームが名を連ねている。Checkmateだ。ラウンドロビン最終戦では常呂ジュニアとの次世代カードが実現した。スキップの敦賀爽太が「ドローの精度では負けていないと思っています。石をためてプレッシャーをかけて、スチールを狙えるような試合をしたい」と語った。次世代カーラーの躍動も今大会の大きな見どころだ。

 大会中は公式Youtubeチャンネルで放送があり、特にBシートの「コンサドーレ×SC軽井沢クラブ」や「常呂ジュニア×TM軽井沢」など予選から好カードなどは実況、解説つきで配信予定だ。五輪シーズンや男子カーリングの未来を占う熱戦をぜひ多くのファンに観戦してほしい。