日本のカジノ制度が世界からバカにされ始めてる

以下、業界オンラインメディアInside Asia Gamingからの転載。

意見:マカオは日本のモデルではなく、シンガポールのカジノライセンス方式を採用すべき

OPINION: Macau should ditch Japan model and adopt Singapore framework for licensing

https://www.asgam.com/index.php/2020/06/23/opinion-macau-should-ditch-japan-model-and-adopt-singapore-framework-for-licensing/

日本の3年という極端に短いカジノライセンス期間(3年ごと更新)はアジア市場において異例中の異例である。それに加えて日本政府は、当初10年、その後5年ごと更新のIR区域整備計画の更新を求めている。収益の大半の大半を生み出すライセンス期間が極端に短い事と、それが二重の機構となっている事が、ほぼ支持者のいない形で大きな批判を受け、資金調達を全くもって不可能にしてしまっている。

Japan’s extremely short casino license duration of three years, with renewal every three years, is unprecedented for Asian markets. The government also requires ongoing certifications of the overall IR area development plans with an initial approval of 10 years plus 5-year renewals thereafter. These dual licensing structures along with the extremely short initial tenure for the casino license, which will drive the majority of the revenue, has been criticized by many as being one-sided and not at all financeable.

また、シンガポールは地元銀行に対して、IRの資金調達を支援するよう要請しているが、日本ではその様な例はまだない。よって今、カジノ事業者らが日本で大きな投資のコミットメントはしているが、それらはあくまで「試算額」であり、投資家や銀行、規制当局などによってなんら裏付けされたものではない。

Singapore also encouraged local banks to participate in helping to finance its IRs, something we have not yet seen in Japan. Therefore, even though casino operators are making major commitments to invest in Japan, they are all pro forma- having yet to be vetted by investors, lenders or regulators.

私がこれまでも散々「ポンコツ」と揶揄し続けて来た日本の統合型リゾートを規制するIR法でありますが、いよいよ海外の業界専門メディアにここまで書き叩かれる様になってしまいましたね。

しかし日本のカジノライセンス期間は、区域整備計画の認定期間に合わせて「10年」とする表現がいままでは一般的でありましたが、カジノ管理委員会側の発行する免許の更新期間に合わせて「3年」とする表現は個人的には初めて見ました。確かに「ライセンス=免許」と捉えればその解釈の方が正しいと言えますが、この記事の表現に合わせてもし「日本のカジノライセンス期間は3年」の認識が業界内外に広まった場合、ますます日本のIR法制は世界の笑いものであります。

一方で上記記事が少し間違っている点を挙げるのならば、後段の「シンガポールは地元銀行に対して、IRの資金調達を支援するよう要請しているが、日本ではその様な例はまだない」という表現。ここは実は少し事実誤認がありまして、日本政府も各邦銀に対して日本版IRの資金調達を裏支えするようにと「要請」はしております(あくまで非公式であるけども)。彼が海外から見て「日本にはその様な例がない」ように見えているのは、その政府要請を日本の各銀行が拒否しているから。その理由は前段で挙げられた短すぎるライセンス期間であり、日本の銀行は国が認定する区域整備計画の期間である10年を超えるリスクは負わない。これが少なくとも現状までの、各邦銀のスタンスであります。

ということで「日本版IRの不幸」は、公共投資しから知らない某財務官僚が「民間投資なぞ当たり前の様に判ってるつもり」で作ってしまったポンコツIR整備法に全てが集約されてしまっているワケで、コロナ禍云々の前にそもそも「これ、どうなるんですか?」という状態であるという事であります。IR整備法のポンコツさ加減に関しては、過去に何度もまとめていますので以下も合わせてご参照ください。

【参照】10条問題の制度的瑕疵について

http://www.takashikiso.com/archives/10238650.html