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「平本蓮に必ずやり返す!」雪辱に燃えるYA-MANは再起戦をいかに闘う?4・29『RIZIN.46』

近藤隆夫スポーツジャーナリスト
4・29『RIZIN.46』で再起するYA-MAN(写真:RIZIN FF)

「YA-MAN君、タイマンしようぜ!」

「殴り合ったけど、まだ平本のことは嫌いです!MMAで絶対にやり返す。そのためには俺が上までいかないと。怪物くんは踏み台だと思っている」

神戸のファンの前で、YA-MANはそう言った。

3月23日、神戸ワールド記念ホール『RIZIN LANDMARK 9』の第7試合終了後に『RIZIN.46(4月29日、東京・有明アリーナ)』の追加カード2試合が発表されている。

<MMAルール/フェザー級>

鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)vs.YA-MAN(TARGET SHIBUYA)

<MMAルール/ライト級>

“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館) vs. 井上雄策(リバーサルジム川口リディプス/MAJESTIC)

『RIZIN LANDMARK 9』のケージ内に登場した4選手。左からYA-MAN、井上雄策、榊原信行CEO、鈴木博昭、”ブラックパンサー”ベイノア(写真:RIZIN FF)
『RIZIN LANDMARK 9』のケージ内に登場した4選手。左からYA-MAN、井上雄策、榊原信行CEO、鈴木博昭、”ブラックパンサー”ベイノア(写真:RIZIN FF)

YA-MANにとっては昨年大晦日『RIZIN.45』で平本蓮(剛毅會)に敗れて以来の再起戦。相手は同じストライカーの怪物くん(鈴木)だ。

2月、佐賀での『RIZIN LANDMARK 8』で芦田崇宏(BRAVE)に勝利した直後、鈴木は叫んだ。

「YA-MAN君、何でもありで俺とタイマンしようぜ!アンサー待ってます!」

これにYA-MANが応え、今回のカードは実現に至っている。

自身のYouTubeチャンネルでYA-MANは言う。

「年末と比べて自分は、凄く成長している。いまは練習に行くのが楽しい、強くなっていることが実感できているから。

この3カ月間、自分史上一番練習してきた。これまではグラップリングしかやっていなかったけど、柔術もレスリングも始めた。ボクシング、キックボクシングの練習時間を削ることなくね。

早く試合をしたい。強くなった自分を皆に見てもらいたい」

平本との再戦の条件は…

鈴木との試合については、次のように考えているようだ。

「打撃がメインの展開になると思うけど、ちゃんとMMAをやりたい。前回の試合(大晦日の平本戦)では簡単にテイクダウンを許して上(のポジション)を取られたけど次は違う。

自分がテイク(ダウン)を決めてグラウンドの攻防でも制しますよ。(鈴木は)強いし格上の相手だと思っている。だから自分が上に行くための踏み台にさせてもらう」

さらに、こうも話す。

「怪物くんとの試合で良い結果を残して、7月の『超RIZIN.3』に出て、その後は年末のリングにも上がりたい。いまの目標は、平本ともう一度闘ってやり返すこと。だから、もたついてはいられない。勝ち続けて来年には、そこに辿りつきたいから」

大晦日の敗北が余ほど悔しかったのだろう。YA-MANは本気だ。

平本は7・28『超RIZIN.3』で朝倉未来(JTT)と対戦する。

先日、東京・六本木ヒルズアリーナで開かれた対戦発表記者会見で朝倉が「平本に負けるようなら引退する」と口にした。すると平本も言った。

「俺も負けたら引退します」と。

だが、それはないだろう。

平本は、朝倉に負けても引退しない。

しかし逆に、朝倉に勝ったなら平本は闘いの舞台から去るのではないかと私は見ている。

因縁のリマッチは、YA-MANが勝ち続け、平本が朝倉に負けた時に現実味を帯びてくる。そこに向かう過程でYA-MANは、怪物くんに負けるわけにはいかない。

果たしてYA-MANは、熱き想いを遂げられるのか─。

<4・29『RIZIN.46』主要対戦カード>

上記の4試合を含め全十数試合が予定されている(提供:RIZIN FF)
上記の4試合を含め全十数試合が予定されている(提供:RIZIN FF)

スポーツジャーナリスト

1967年1月26日生まれ、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から『週刊ゴング』誌の記者となり、その後『ゴング格闘技』編集長を務める。タイ、インドなどアジア諸国を放浪、米国生活を経てスポーツジャーナリストとして独立。プロスポーツから学校体育の現場まで幅広く取材・執筆活動を展開、テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活躍している。『グレイシー一族の真実』(文藝春秋)、『プロレスが死んだ日。』(集英社インターナショナル)、『情熱のサイドスロー~小林繁物語~』(竹書房)、『伝説のオリンピックランナー”いだてん”金栗四三』、『柔道の父、体育の父  嘉納治五郎』(ともに汐文社)ほか著書多数。

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