長い休校明け、東京・神奈川・北海道も学校再開で起きる子どもの過去最大の5月病にどう対処すればいいか

長い休校明け、子どもたちの間で過去最大規模の5月病が起きる可能性がある(写真:アフロ)

25日、残る1都3県と北海道も、緊急事態宣言が解除の見込みとなった。これで全国で解除、学校も再開となる。待ち望んだ学校再開だが、感染のリスク以外に心配事がありそうだ。保護者や学校ができる対策と注意すべき点についてご紹介したい。

生活リズムを整え、体力を取り戻す

休校期間の子どもたちの生活は、家庭によって大きく異なっていた。「一日中塾のオンライン授業だった」「母親がついてマンツーマンで宿題と学習をした」という家庭もある一方で、生活リズムがガタガタになったという相談は非常に多い。

'''「昼間に起きるので一日2食。私は出勤しなければいけないので、日中は自宅で毎日一人きり。宿題もほとんどできていない」(小6女児の母)

「私が出勤した後は、一日中自宅で一人きり。テレビとYouTubeしかしていないらしいので心配だが、自宅からは出していないので、親以外とは1ヶ月以上会っていない」(小4女児の母)

「起きている間中、YouTube動画を見ていた。YouTuberの○○の動画をすべて見尽くしたようだ」(小4男児の母)

「夜中まで友達とボイスチャットしながらゲームをしている。スポーツ系の部活動に励んでいた子どもだったが、できないのでゲームに向かうようになった」(小5男児の父)'''

小中高校生の朝は早いが、通学するよりも遅い時間に起床していた子どもは多いだろう。起床・就寝の時間を学校の時間に合わせるなど生活リズムを取り戻すことが大切だ。

また、子どもの体力は確実に落ちている。「久しぶりに散歩したら、少し長く歩いただけで子どもが息を切らしていた」という小学生の例を聞いている。運動習慣を日常に取り入れるなどして、体力を取り戻すことを心がけたい。

過去最大の5月病の恐れ、自殺・いじめ防止対策を

長い子どもでは、3月頭から約3ヶ月間休校状態だった。多くの子どもにとっては学校に行けないことがストレスだっただろうが、逆に登校することがストレスとなる子どももいる。

文部科学省の「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小中学校における不登校児童生徒数は約16万人で、6年連続で増加している。さらに、保健室登校や欠席が多いなどの潜在的不登校は、全国で30万人以上とも言われている。

学校再開により、「過去最大の5月病が始まる」と言われている。もともと不登校気味の子どもにとっては、登校しない時期が長かった分不安も高まり、学校再開で自殺やいじめが増える恐れがあるのだ。子どもの様子には目を配り、家庭と学校とで最大限の配慮を心がけるようにしてほしい。

東日本大震災などの大規模災害の後、被災地では休校が長期化した。その際、不安などからいじめや不登校が増えたと言われている。経済状況など家庭環境の変化などから、いじめや差別行為が起こる可能性もあるので、意識して目を配るようにしてほしい。

厚生労働省が、LINEなどのSNSで相談できるアカウントを紹介している。子どもたちの間では、SNSでは相談件数が増えることがわかっている。不安なご家庭は、子どもにこのようなアカウントを友だち追加させることも大切だ。

子どもの心のケアが最重要事項

「学習の遅れが心配」と考える保護者は多いだろう。しかし、再開後しばらくは、学習以前の問題があることを忘れてはならない。

一番の問題は、心のケアだ。行事や大会などが大幅に中止となり、目標ややりがいとなること、体験を通して学べることも減少している。目標や楽しみなどが減り、日常生活には様々な制約が入り込むことになる。不安やストレスで不安定になる子どもも少なくないと考えられるので、子どもの心が落ち着くことを一番に心がけてほしい。

本来4月・5月は、担任教諭やクラスメイトとの人間関係を築くべき時だ。しかし、現状では担任教諭と会話したことがないとか、クラスメイトの顔もわからないという例もあるだろう。本来の6月ではなく、子どもたちにとっては4月であることは忘れないでほしい。

身についた学習習慣などが崩れてしまったという子も少なくないだろう。一学期間をかけて、再び子どもが学習に前向きに取り組め、徐々に学習習慣を取り戻すようにしていきたい。学校内外で子どもにとって安心できる関係性を構築し、ゆっくりと日常を取り戻していってほしい。