10代の夏休みはなぜ危険なのか、出会い系・自画撮り被害から受け子バイトまで

夏休みは10代にとって危険がいっぱい(写真:アフロ)

夏休みに入り、政府広報オンラインで「夏休みは危険がいっぱい!?子供の非行・被害を防ぐために」が公開されている。例年、夏休みにはこのような子どもの被害を防ぐための広報活動が行われるが、理由をご存知だろうか。

10代の夏休みにおけるスマホ利用実態とリスク、理由について解説したい。

休日・長期休暇に利用が増大する傾向

元々、「アクセス履歴を見れば学生ということがわかる」と言われるほど、10代のスマホ利用時間は非常に特徴的だ。

10代のほとんどは学生のため、学校の有無でスマホの利用時間が左右される。たとえば平日は、通学前と放課後には利用が増えるが、学校にいる間は極端に減少する。利用減少は授業が終わる時間帯まで続く。一方、休日や長期休暇になるとスマホの利用時間が一気に増加することになる。

これは調査結果からも明らかとなっている。女子中高生を対象としたプリキャンティーンズラボの「夏休みとスマホの使い方に関する調査」(2018年7月)によると、夏休みになるとスマホを利用する時間が増えると回答した子は、69.8%と約7割に上った。

「増える」と答えた子に、普段よりも1日あたりどのくらい増えるか訊いたところ、「2~3時間未満」が28.6%と約3割で最多となり、次いで「5時間以上」も23.9%と2割以上いた。また、夏休みにスマホを利用する時間が増えると答えた子の平均増加時間は、約3時間、184.4分になった。長期休暇中には、一日数時間以上スマホを利用している子も少なくないというわけだ。

SNS利用時間増大で被害も増加傾向に

では、彼らは増えた時間でスマホで何をしているのだろうか。

先程の調査で見ると、学校がなくて会えない友だちへの連絡や音楽や動画視聴が多い。友だちと会う約束をしたり、娯楽に利用しているのだ。しかしそれだけでなく、53.2%と約半数が「SNSの更新や閲覧」が増加していると答えている。

政府広報オンラインで最重要課題とされているのは、「インターネット利用に係る子供の性被害の防止」だ。夏休みなどの長期休暇中には、どうしても保護者や教員の目が届きづらくなる。長時間利用や不適切な行為をしていても、気づかれづらくなってしまうのだ。

プリキャンティーンズラボの調査でも、「インターネットを通じて知り合いができたことがある」人は60.4%おり、そのうち「実際に会ったことがある」人は37.4%と何と約4割に上った。実際に会った人の性別のうち、29.2%と約3割が「異性(男性)」だ。

夏休みは可処分時間が増えるため、高校生などでもネット上の知り合いに会いに行けるようになる。ある男子高校生は千葉県在住だが、長野県に住む女子高生に夏休みに会いに行ったという。交流が増えることで直接誘い出される機会も増えるし、裸の写真を送らされてしまう「自画撮り被害」も増えることになる。

筆者が聞いた被害例では、「同級生の女の子とTwitterで仲良くなり、色々相談に乗ってもらっていた。夏休みになったから会うことになり、待ち合わせ場所に行ったら男性が待っていた。その子の兄というからついていったら性被害にあってしまった」というものがある。同性のふりをしていた加害者に騙されていたのだ。

「お小遣いがほしくて、SNSでパパ活の相手を募集した。会ったときに、『俺の後ろにはヤクザがいる』と脅されて性被害にあってしまい、様子を動画に撮られて、ネットに投稿されてしまった」という子もいる。

夏休みにはインターネット・SNS経由の被害が増えるが、それだけでなく、深夜に徘徊して非行行為に走ったり、犯罪被害に巻き込まれることも増える。最近は、SNS経由で高額バイトに応募して、振り込め詐欺などの特殊詐欺における「受け子」役をさせられ、逮捕される学生も増えている。子どもの様子には普段以上に目を配るようにしていただければ幸いだ。