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#平成最後の日」は?Twitter・インスタで振り返る平成

高橋暁子成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト
熊本県熊本市にある「平成駅」(写真:森田直樹/アフロ)

平成がもうすぐ終わる。令和まであと数日となり、Twitterでは、「#平成最後の水曜日」などの平成関連ハッシュタグが連日トレンド入りしている。

たとえば「#平成最後」は執筆現在、Instagramで32万件以上も投稿されている。「平成最後とつけるだけで特別感が出る。友だちからも反応がいい気がする」とある女子大生が言っていた。

平成や令和にからめた企業のキャンペーンや商品も多数登場。たとえばローソン限定で販売された「平成最後のポテトチップス」は、平成最後の日4月30日が賞味期限となっており、Instagramにも写真が多数投稿された。

平成から令和への移り変わりを楽しみ、TwitterやInstagramに投稿したユーザーは多い。SNSに見る「平成」を見ていきたい。

Twitterに見る最後の一週間を楽しむユーザー

Twitterでは、連日平成関連のハッシュタグがトレンド入りしている。たとえば、25日は「#平成最後の給料日」がトレンド入り。GWのためにお金をおろす人、給料の額に対する思いなどがツイートされていた。

26日は「#平成最後の出勤」がトレンド入り。ここから10連休に入る人が多いためだろう。逆に、「このハッシュタグは何だ。30日も出勤する」などと怒っている人もいたりする。

カウントダウンとして、「#平成最後の水曜日」「平成最後の木曜日」「#平成最後の金曜日」などもトレンド入りしていた。平成最後の一週間を、一日一日を特別なものとして過ごしている人は多いようだ。

「#平成が終わっても仲良くしてくれる人RT」「#平成が終わっても仲良くしてくれる人いいね」などのハッシュタグを付けて、RTや「いいね」をもらうことも流行している。これは「#少しでもいいと思ったらRT」「#らぶりつください(いいね・リツイートください)」などの変形で、Twitterで「いいね」RTをもらってからみたいというユーザーの希望の現れだ。

「#平成最後に自分の代表作を貼る」では、絵を描くユーザーなどが平成の間に描いた作品などをまとめてツイートしている。自信があるものや思い入れがあるものなどがまとめられているようだ。こちらはInstagramでも見られるハッシュタグなので、絵を描くという人はこの機会に公開してみてはいかがだろうか。

インスタで多かった「駆け込み系」「締め切り効果系」

Instagramでは、少々趣が異なる。写真中心なので、これまでにも「#平成最後の満月」「#平成最後の花見」「#平成最後の夏」などが多数投稿されており、一つ一つの区切りを楽しんだ人が多かったことがわかる。

#平成最後の満月
#平成最後の満月
#平成最後の桜
#平成最後の桜

若者たちは、記念に「#平成最後のプリクラ」を撮り、「平成終了」などと落書きしたり、「平成」「令和」などの札を持って写っている例が多かった。最後のプリクラということで、恋人同士や親友など特別な相手と撮った子が多かったようだ。

面白かったのは、「平成のうちに◯◯したい」系のハッシュタグが多く見られたことだ。たとえば、「#平成のうちに」「#平成が終わる前に」では、結婚式や旅行など、平成のうちに駆け込みでやっておきたいことに関する投稿が多い。

「#平成最後のダイエットチャレンジ」「#平成の肉は平成のうちにサヨナラしよう」などのダイエット系、「#平成が終わるまでに薬剤師に」などの勉強垢(アカウント)系ハッシュタグも多かった。締め切り効果で、いつも以上に効果があった人も多かったのではないか。

TikTokでも「#平成最後」など、平成のうちに記念として踊るなどして動画を投稿しているユーザーは多い。「#平成最後」が2940万再生されるなど、多数のハッシュタグが見つかる。

4月30日、平成最後の日には、「#平成最後の日」がトレンド入りするだろう。TV番組も軒並み特番が多く、まるで大晦日と新年のような扱いになっている。その日に誰とどこで過ごすか、各SNSにはどのような写真が多く投稿されるのか、予想しておくと楽しめそうだ。その翌日である5月1日には、「#令和最初の日」のハッシュタグも生まれるだろうが、皆さんはどのような投稿をするだろうか。

全体に、平成が終わるにあたって平成を総括していたり、令和に対して期待する気持ちなどが見える投稿が多いので、気になるハッシュタグを覗きつつ、自分の平成を振り返ってみてはいかがだろうか。

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。テレビ・ラジオ・雑誌等での解説等も行っている。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(日本実業出版社)等著作多数。教育出版令和3年度中学校国語の教科書にコラム掲載中。

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