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LINE@が個人・実店舗以外の法人にも開放!利用法は?

高橋暁子成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

LINE@がとうとう個人ユーザー・実店舗を持たない法人にも開放されました。LINE@はLINE公式アカウントの簡易版であり、これまでは実店舗が利用できました。これまでも無料化したことで注目を集めてきましたが、さらに使えるユーザー、使い道が増えたというわけです。

【LINE】公開型アカウント「LINE@」をグローバルでオープン化 法人・個人問わず、月額無料でLINEを対外的なコミュニケーションやビジネスに利用可能(LINEのリリース)

メールの次に狙うはTwitterの座

LINEの最大の特徴は、友達とのみやりとりでき、検索対象にもならないため、クローズドなやりとりに向いているという点でした。クローズドなやりとりには従来メールが使われていましたが、10代を中心とした層のクローズドなやりとりはすっかりLINEに置き換わっています。

今度は、LINEがオープンなやりとりにも対応しました。つまり、オープンなやりとりに使われるTwitterやブログ、メルマガなどに置き換わるサービスとなろうというわけなのです。

基本機能は、フォロワーへのメッセージ一括送信や予約送信、1対1トーク、ホーム・タイムラインへの情報発信、専用のWebサイト「アカウントページ」の更新など。無料プランは月1000通(吹き出し)までに限定されていますが、有料プランなら月5万通まで月額5400円で利用できます。逆に、アプリのダウンロード訴求や、App Store、Google Playへの直接リンクの配信、グループトークや無料通話・ビデオ通話はできない仕組みです。

PC版では、メッセージに収めきれない情報やクーポンを作成して配信できる「PRページ」、アンケートや人気投票といったユーザー参加型コンテンツを配信できる「リサーチページ」が利用可能です。

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任意のIDには有料プラン加入が必要

開設するためには、LINE@アプリ(iPhone・Android)のダウンロードが必要です。設定には、アカウント名(利用者名。私の場合は「高橋暁子」など)とプロフィール写真、登録カテゴリを選択する必要があります。登録カテゴリには個人用の「プロフェッショナル」があり、私は「著者」を選びました。何と、利用料は無料です!

友だち追加は、通常のLINEと同様に、ID検索、ふるふる、QRコードでできます。オープン利用の場合、実質的にID検索がメインとなりそうです。

ここでポイントとなるのは、当初のIDはランダムに振り分けられたものという点です(私のIDは@RJP2449Xでした)。商用利用の場合、ブランド名などのIDを取りたいもの。ID検索をする際にも覚えやすく検索しやすい任意のIDにしたいはずです。

通常はIDは早い者順で取っていく仕組みですが、何とLINE@は任意のID取得を有料(初年度2592円)としました(プレミアムID)。商用利用なら絶対にほしいところ。さすが、ビジネス利用の肝をよく分かっています。

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Facebookページの代替も

機能的には、簡単に言うとFacebookページをイメージすると分かりやすいでしょう。複数の管理者を登録できたり、友だちの追加数などを確認したり、クーポンを配布することもできます。モバイル送金・決済サービスであるLINE Payと連携する予定のため、販売も可能です。

つまり、Facebookページの代わりに利用できるというわけです。

Facebookの利用者層は若干年齢が高いため、若年齢層向けのサービスや商品などは顧客層にリーチしづらい面がありました。自社や自分の顧客層がLINEの利用者層と重なる場合は、本格的に移行してもいいかもしれません。無料なので、商用利用したいユーザーはまず平行して利用していくのがお勧めです。

具体的には、店舗や施設・ブランド・メディア・EC事業などの情報発信、飲食店の利用予約、アーティスト・タレントなどがファンとコミュニケーションする場などの利用が考えられます。

ローカルビジネス・ECもしくはメディアのカテゴリの場合は、認証アカウントになれる可能性があります。認証済みアカウントは、一般アカウントの基本スペックに加え認証済みバッヂがもらえ、LINE内での検索結果にも表示されるそうなので、該当カテゴリのユーザーはぜひ申請したいところです。(残念ながらプロフェッショナルはカテゴリ外)

最初の印象としては、mixiページと似ていると感じました。mixiも、元々はクローズドなサービスから始まり、ビジネス利用による利用促進を期待して商用にも利用できるオープンなサービスを始めました。mixiページは残念ながら機能しませんでしたが、LINE@には期待したいところです。

LINE@は安全か?

最大の懸念は、LINEをオープン化しても安全性に問題はないのかという点でしょう。その点は最初から考慮に入れた仕組みとなっており、LINEと同様、キャリアの年齢認証システムを利用して18歳未満はLINE@アカウントが作れないようになっています。

ただし弊害もあり、最近話題のMVNOユーザーはキャリアの年齢認証システムが利用できないため、現時点ではLINE@も利用できません。この点は、近々解消されることを期待します。

メッセージ一括送信、タイムラインへの投稿内容などのモニタリングもする他、ユーザーはブロック・通報できる仕組みとなっています。このような安全への取り組みが機能することを期待します。

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。テレビ・ラジオ・雑誌等での解説等も行っている。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(日本実業出版社)等著作多数。教育出版令和3年度中学校国語の教科書にコラム掲載中。

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