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【ホークス新人名鑑・Q&A】4位大野稼頭央は「離島甲子園」出場者。村田兆治さんの「完投魂」受け継ぐ

田尻耕太郎スポーツライター

 大野稼頭央投手。背番号60。龍郷町立戸口小学校(龍郷野球スポーツ少年団・軟式)~龍郷町立龍南中学校(龍郷合同)~鹿児島県立大島高校。左投左打。鹿児島出身。175cm、67kg。

 MAX146キロ左腕。腕の振りが素晴らしく、ストレートは球速以上にキレがある。体の線が細いながらポテンシャルが高く、非常に伸びしろを感じさせる本格派左腕。

 特技はバレーボール。目標とする選手は和田毅投手。好きな食べ物はチーズケーキ。嫌いな食べ物はなし。好きな言葉は全力投球。

【一問一答】

――奄美大島から福岡へ来て。

「建物が大きかったり、人が多くてびっくりしたところはあります」

――入団発表の色紙には『全試合先発完投』と書き込んだ。

「そうですね。継続していきたいというか、それを目標にやっていきたいなというふうに思います」

――何に影響されて?

「影響されたものは特にはなくて、やっぱりずっと中学、高校と先発して、そのまま1試合全部投げ抜くっていうのをずっとやってきたので。プロでも一つの目標として継続していけたらなというふうに思って、書かせていただきました」

――島でトレーニングする、もしくは遊びの中からスタミナで生きたこと。

「やっぱり小さいときにずっと外で一日中走り回って遊んでいたっていうのが、今のスタミナに繋がってきていると思います」

――プロになれた転機は?

「高校進学を決めるときに同じチームでバッテリーを組んでたキャッチャーの西田に、一緒に大島高校でバッテリーを組もうと言われたから、大島高校に進むことを決めた。そこが一番の転機というか、一番のきっかけだったかなって思います」

――元々は別の高校に?

「県内の私立高校の方に進学したいなって思ってました。島から離れて。西田に誘われたり、あとは他の友達だったりがみんな島に残って野球するって言ってたので、そうしました」

村田兆治さんからの言葉

――名投手だった村田兆治さんの座右の銘が人生先発完投だった。

「知っています。村田兆治さんが主催していた『離島甲子園』に、自分も中学校3年生のときに初めて参加して、そこでベスト4の結果を残すことができた。そこで自信がついて、高校野球に入っていけたので。村田兆治さんはそういう島の子たちに自信を与えるための大会を作っていただいた。感謝しています」

――村田さんと話したことは?

「話したこともあります。ピッチャーのことを中心に、野球教室が大会の前に開かれたんですけど、そこで村田兆治さんにピッチャーのことを、技術面だったり、あとはマウンドでの心構えとかっていうのを教えてもらいました」

――覚えている言葉は?

「とにかく自信を持ってマウンドに上がるっていうのはすごい印象に残っています」

――離島甲子園では完投?

「全試合完投しました。4試合、7イニングです。長崎県の対馬でありました」

――村田さんの訃報はショックだったのでは。

「村田兆治さんの言葉もリスペクトして色紙に書きました。一番自信のあるスタミナをアピールしながら、頑張っていきたいと思います」

――島を代表するとの気持ちも。

「18年間ずっと島で育ってきて、野球をしてきた中で、やっぱり島の人たちも応援してくださった。今から野球を始める子だったり、野球をしている子供たちにも、島からでもこういうふうに活躍できるんだよっていう姿を見せられるように頑張りたいなと思います」

――奄美大島では、もうスター?

「そうだといいんですけど。結構盛り上がってると思います」

――先発完投型だとイニングも投げる。沢村賞も。

「そういうタイトルを争えるような選手になりたいなというふうに思います」

――自分の持久力的なところで何かエピソードは?

「中学校のときに駅伝に出たことはあります」

――性格は負けず嫌いすぎて、些細なことでも張り合ってしまう、と。

「そんなとこで張り合うかっていうことでも、何かちょっとムキになったりとかしがちです。遊んでるときとかでも、会話してる中でも出たりします」

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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